第一話 恐怖の居合ホームランその八
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「そう言う手前もあの人のこと知ってるだろ」
「知ってて言ってるんだよ」
乱馬は居直った様に返した。
「俺もな」
「勝てると思ってないんだな」
「それで勝てる奴探してるんだよ」
「勝ってどうするつもりだ」
「阪神に入ってもらうんだよ」
乱馬は強い声で言った。
「俺達全員阪神ファンだからな」
「阪神?」
そう聞いてだ、パンスト太郎の眉がぴくりと動いた。そのうえで乱馬に対して真剣な顔で言うのだった。
「それを早く言え」
「お前も阪神ファンなんだな」
「当たり前だ、大谷選手が阪神に入ったら百人力だ」
「優勝間違いなしだろ」
「絶対にな」
「だからだよ」
乱馬はパンスト太郎に告げた。
「その為に勝負を挑むぞ」
「あの人のチームに挑戦状送るか」
「そうしてな」
「俺も協力してやる」
パンスト太郎は態度を一変させて答えた。
「やるぞ」
「ああ、若しかしたらだよ」
乱馬はこう前置きして話した。
「俺達も勝てるかも知れないだろ」
「そうだな、野球は九人でやるからな」
「九人、ここにいる全員で試合したらな」
そうすればというのだ。
「ひょっとするぞ」
「うむ、勝てる可能性は限りなく低いがセロではない」
玄馬も腕を組んで言った。
「やってやろうぞ」
「ああ、じゃあアメリカまで手紙を書くぞ」
「大谷選手のチーム宛にな」
「受けてくれるかしら」
かすみはふと思った。
「大谷選手のチームが」
「まあ受けなかったらそれまででしょ」
なびきはクールに返した。
「それならね」
「それで終わりね」
「ええ、それで試合してもね」
「勝てる可能性はほぼないのね」
「大谷選手だけでもね」
なびきはさらにクールに述べた。
「桁外れだしね」
「しかもチームとなると」
「他にも凄い選手多いから」
「勝てないのね」
「プロでも勝てないわよ」
なびきはこうも言った。
「超一流の選手でもね」
「大谷選手は凄過ぎるから」
「だからね」
それでというのだ。
「まあね」
「勝つのは無理ね」
「そうだと思うわ、けれど試合を受けてくれて」
「若し勝てたら」
「阪神に来てもらえるなら」
大谷翔平、彼がというのだ。
「凄いからね」
「狙う価値はあるわね」
「ええ、駄目で元々よ」
「挑戦状送るのね」
「そうしましょう」
こうした話をしてだった。
乱馬達も大谷選手と試合をしようと挑戦状を送ることにした、だがここで九能が思い出した様に言った。
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