密林の刺客
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い」
アマゾンは構えを取った。鰭で首を刎ねるつもりだった。脚に力を入れる。
その時だった。不意に何処からか銃弾が放たれた。アマゾンはそれを咄嗟にかわした。
「ガゥッ!?」
辺りを見回す。燃える様な気が感じられるが姿は見えない。
「あやつか。俺に逃げろと言いたいか」
銃撃を見てブランクは呟いた。
「ならばそうさせてもらおう。アマゾンライダー、この借りは必ず返す」
そう言うと密林の中へ姿を消していった。
追おうとする。だがそこへ再度銃弾が襲い掛かる。
気配を探る。だがその主も既に密林から姿を消していた。
「今あの男を失うわけにはいかんのでな」
不気味な男の声がした。それと共に気配は完全に消え去った。
役が現われた。互いに無事と健闘を讃え合う。
「アマゾン、行っちゃうんだね」
空港でまさひこは縞の服を着たアマゾンに対し残念そうに言った。
「まさひこ心配する必要無い。アマゾン悪い奴等倒しに行く。それだけ。それが終わればまた会える」
寂しそうな顔をするまさひこに微笑んで言った。
「・・・そうだね、また会えるよね」
「そう、今度は日本で会いたい」
「そうね、楽しみにしてるわ」
リツ子も声をかけた。
「今度会う時は私の手料理を御馳走するわ。腕によりをかけてね」
「手料理・・・・・・熊の手か?」
その言葉に二人は思わず吹き出した。
「違うわよ、私が作った料理の事よ。こう見えても特異なんだから」
「アマゾン魚が食べたい」
「わかったわ。楽しみにしてて」
「うん。アマゾンその時を楽しみにしてる」
「じゃあ」
「またね」
二人は手を振りながら飛行機に乗った。アマゾンは二人が乗った飛行機が見えなくなるまで手を振っていた。
「行きますか」
後ろから声がした。役である。
「行く。そして悪い奴等倒す」
アマゾンはジャングラーに乗った。その後ろに止めてあったジープに役も乗った。
ジャングラーとジープが駆けて行く。やがてその姿は見えなくなり後には遠くに見える密林だけがあった。
密林の刺客 完
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