密林の刺客
[17/19]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
サーを取り付ける。遠くからナイフを撃たんとする戦闘員の額を撃ち抜いた。
次々と戦闘員を倒していくアマゾンの前に怪人が現われた。獣人吸血コウモリである。アマゾンの目の前の木の枝にぶら
下がっている。
「ギィーーーーーーーーッ!」
耳に残る嫌らしい声を発しアマゾンに飛び掛かる。両手の爪で引き裂かんとする。
アマゾンはそれを両手で受けた。そして後ろに投げる。
だが獣人は投げ飛ばされた方にあった木を両足で蹴った。その反動で再びアマゾンに襲い掛かる。
それに対しアマゾンも飛び掛かった。両者が空中で交差した。
アマゾンは木の上に着地した。振り返らずそのまま飛び去っていった。
獣人吸血コウモリは動かない。やがて額から血を噴き出し前へ倒れていった。
密林の中を走るアマゾンを一枚の激しく回転するプロペラが襲う。屈んでそれをかわす。
プロペラはブーメランの様な動きで飛んできた方へ戻っていく。そこにはプロペラカブトがいた。
「プーーーーーローーーーー」
不気味な叫び声をあげる。右手にプロペラが戻って来た。暗い密林の中その銀の身体が鈍い光を発した。
右手のプロペラが旋回を始める。今度は飛ばそうとしない。木の端や葉がそのプロペラに切られ散っていく。
回転する右手をアマゾンに叩き付ける。アマゾンはそれを右にかわした。
怪人は次々に攻撃を繰り出す。それに対しアマゾンは防戦一方である。
だがアマゾンの紅い両眼は死んではいなかった。何かを待っている眼だった。
背が大きな木に当たった。逃げ道は無い。怪人が渾身の力で右腕を振り下ろした。
アマゾンは屈んだ。プロペラが空を切る。そして木に当たった。
「ム!?」
プロペラは木に深々と刺さった。複雑に喰い込み抜けようとしない。
それがアマゾンの狙いだった。右に逃げるとそのままの動きで左の鰭を振った。
怪人の胸が切り裂かれる。今度は右手を振った。背中からも鮮血を出し右手を気に切り込ませたまま怪人は死んだ。
二体の怪人を倒した後もアマゾンは密林の中を駆けていた。戦闘員達ももういない。自分の他に役も相当数倒したようである。
数本のナイフが飛んで来た。駆けたままなので当たりはしない。木に刺さっていく。
「俺の狙撃をかわすか。やはり鬼火司令やキバ男爵の攻勢を退けただけはある」
奥の方から声がした。そこからアマゾンを狙った張本人が姿を現わした。やはり隊長ブランクであった。
「そうでなければ面白くない。誇り高きフランケンシュタインの血には強き獲物こそ相応しい」
ライフルは既に構えられている。それはアマゾンの心臓を寸分違わず狙っていた。
「ガルルルルル・・・・・・」
アマゾンは背を屈めた。今にも飛び掛ろうとしている。背鰭が動く。
だが容易には動
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ