”Lullabye ”
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……お前の全部、オレによこせ!」
コウスケはビーストキマイラへ手を伸ばす。
すると。
これまでの中で、最も強い魔力が、コウスケに注ぎ込まれていく。
やがて。
青と黄色。
派手ともいえる光が、コウスケの全身を覆っていった。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ!」
コウスケの体内から魔力があふれ出る。
全身の氷とフロストノヴァを吹き飛ばし、全身を無理矢理動かすコウスケ。さらに、あふれ出る魔力は、再びコウスケの全身を覆い、ビーストに作り変えていく。
「……まだ動けたのか」
「ああ。自分でも不思議なくらいだぜ」
ビーストは肩で呼吸しながら、ビーストサーベルを振る。だが、折角手にしたその武器も、フロストノヴァの冷気により地面に落ち、氷漬けにされてしまった。
さらに、付き伸ばした手から放たれる冷気がビーストを襲う。
防御態勢を取るビーストだが、白い冷気がどんどん体力を奪っていく。
「まだ……まだだ……」
「……」
「オレの魔力、オレの命! 食いたいなら食わせてやる! だから、オレに……力を寄こせ!」
ビーストは叫ぶ。
すると、目の前に青と黄色が集まっていく。それはやがて形となり、指輪となっていく。
___これに賭けるしかない___
「ピンチはチャンスだ!」
生まれて初めて感じたその感覚を頼りに、ビーストはそれに手を伸ばす。
生成されたのは、指輪。
丁度ビーストが今右手に付けているものと同型の指輪だと一瞥するや否や、それを右手に付け変え。
「ダチのためだ……命くらい張ってやらあ!」
それを、ビーストドライバーの右口のソケットに装填した。
すると、それを読み込んだビーストドライバーが、青い光を灯し出す。
『ハイパー ゴー』
ビーストドライバーが、その魔法を詠唱。
すると、全身より青と黄の光が溢れ出る。粒子状の光となったそれは、フロストノヴァが発する吹雪を吹き飛ばし、そのままキマイラを形作っていく。
『ハイ ハイ ハイ ハイパー』
ビーストキマイラの粒子は、霧散した吹雪に宿るフロストノヴァの力を捕食しながら、ビーストの周囲を旋回する。それがビーストに達すると、再びキマイラだった魔力の塊は霧散し、ビーストに定着していく。
そうして訪れる、ビーストの変化。金色のボディ、その一部が青く着色され、青と金の派手な色合いとなる。
そして、それまで左肩にあったライオンの頭部装飾が、中央の胸元へ移動。大きく口を開け、獲物を食らう獅子の顔となる。
「……!」
フロストノヴァが、その姿に驚きを露わにしている。
「お前……その姿は……?」
「さあな。悪ぃが、オレも知ら
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