青き江の妖花
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あったがその口調から深刻かつ危機的な話が語られるであろうと彼は察した。
「大変な事?一体何だ?」
滝は覚悟を決め聞いた。
話を聞くにつれ彼の顔から血の気が失せていった。瞳孔が開きだし身体が震える。
「おい、その話は本当か、他の連中が故意にリークした偽情報とかじゃないのか!?」
声まで震えている。
“残念ながら。場所と配置されている怪人達の顔触れを見る限り。それに”
「それに・・・・・・!?」
滝は今から語られる事が決定打だと確信した。
“指揮を執っているのはドクターケイトです”
「あいつか、だとすれば間違い無いな」
滝は窓を見た。長江の上流の方を。
「すぐ行く。何としてもそれだけはさせん、絶対にな」
“お願いします。今そちらで動けるのは滝さん達しかいません”
「ああ、任せろ」
携帯を切ると神を呼んだ。彼も話を聞き血相を変えた。そして二人は急いで部屋を出た。
三峡ダムは長江最大のダムである。あの地に毒を流せばその犠牲は計り知れないものとなるのは火を見るより明らかだ。
その地に彼等はいた。人目を忍ぶようにして蠢いている。
「万事抜かりは無いね」
ドクターケイトはダムの堤防の上で配下の戦闘員達に問うた。
「ハッ、全て整いました。後は作戦を決行するだけです」
先頭の戦闘員が敬礼をして答えた。
「そうかい、ならいいんだよ」
報告を受け杖を振りつつ不気味な笑いを出した。
「そして御前達がそれぞれの毒を流す。これで長江流域の生物は全て死に絶えてしまうよ」
後ろにいる怪人達を振り返って言う。ショッカーの毒花怪人ドクダリアン、デストロンの昆虫怪人ゴキブリスパイク、ゴッドの予言怪人ユリシーズ、ドグマの毒泡怪人ガニガンニーの四体である。いずれも毒や化学兵器を使う怪人達である。
「あの鬱陶しい]ライダーが来ないうちにやるんだよ。折角頭良く生まれたんだ、上手く使わなきゃねえ。さあもうすぐ人や他の生物が悶え死ぬ姿が見れるよ。ゲヒヒヒヒヒヒ」
またもや不気味な高笑いを発する。杖を振り上げ作戦決行の合図をしようとしたその時だった。
「そうはさせんっ!」
堤防の上を駈けて来るクルーザー。それに乗るは仮面ライダー]である。
「な・・・・・・。]ライダー、どうしてここに!?」
「貴様等の企みは全て白日の下に晒される運命にあるのだ、この世に人が、ライダーがいる限り悪の栄えた例は無い。行くぞっ!」
クルーザーから跳躍して降り立つ。腰からライドルを引き抜きそれを後ろに立てて構えを取った。
「ぬうううううっ、こうなったら予定変更だ。作戦遂行の前に]ライダー、貴様から血祭りにしてやるよ!」
ケイトの号令一下怪人と戦闘員達が]ライダーを取り囲む。三峡ダムを、多くの人々
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