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仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
青き江の妖花
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った。炎の術を得意とするバチカンでも名うての退魔師の一人だった。彼はアルラウネを追い続けボルドーに近いある十字路で遂にこの女を捕らえた。
 闘いは壮絶なものであり長きに渡った。しかし遂に退魔師の炎術が妖女を捕らえ焼き払った。ここに妖女アルラウネは滅び去り南フランスは魔性の者の忌まわしきくびきから解き放たれた。
 このアルラウネの子孫こそドクターケイトである。奸智に長け残忍な気象の女であり卑劣な作戦で恐れられている。
 「ドクターケイトか。わざわざ持ち場を離れて御苦労なことだな」
 ケイトの皮肉に対し男も皮肉で返した。
 「ゲヒヒヒヒヒ、あたしの方は順調なんでねえ。あんたの顔を見に来てやったのさ」
 「ほう、それは有り難い。それにしてもかなりはかどっているようだな」
 「あたしを誰だと思っているんだい?あのアルラウネの子孫さよ」
 「侮蔑していた人間風情に負けたあのアルラウネ、だな」
 男の言葉にケイトは眉をピクリ、と動かした。
 「・・・・・・あたしを馬鹿にするつもりかい!?」
 「馬鹿にするつもりは無い。ただ事実を述べたまでだ」
 「クッ・・・・・・」
 ケイトは手にした杖を向けた。先がケイトウの花になった奇妙な杖だ。
 「ほう、やるつもりか?言っておくが俺は伊達にゴッド秘密警察取り仕切っていたわけではないぞ」
 余裕綽々といった口調で言う。その口調がケイトの神経をさらに逆撫でした。
 「止めよ、両人共」
 そこへ魔女参謀が間に入った。
 「今は互いに争っている場合ではない。]ライダーを倒し中国おける我等が作戦を成功させねばならんのだ」
 「ク・・・・・・そうだったね。あたしが軽率だったよ」
 「ふむ」
 二人は構えを解いた。
 「あたしは自分の持ち場へ帰るとするよ。これからの準備もあるしね。魔女参謀、]ライダーはあんたに頼んだよ」 
 「うむ」
 ドクターケイトはそう言うと闇の中へ消えていった。後には二人が残された。
 「ケイトめ、帰っていったか。シンガポールへ出向いたり何かと忙しい奴だ」
 「うむ。ところで貴公はどうするつもりだ?私と共に]ライダーと戦うか?」
 「それも良いな。奴の今の力を知るには刃を交えるのが一番だ。それに」
 「それに?」
 男が口の端だけで笑った。
 「奴を倒すのはこの俺だ。この俺以外の者が]ライダーを倒す事は許さん」
 「そうか」
 「だからといって作戦を妨害する気は無い。然るべき場で]ライダーと戦いその地を奴の墓標にしてくれる」
 「成程、ではその地はここでどうか?」
 右手に持つキセルで壁に掛けられている地図のある地を指し示した。男はその地を見てニヤリ、と笑った。
 「そこか。成程、奴と雌雄を決するにはうってつけの地だ」
 男は不敵に笑った。そして暗闇
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