青き江の妖花
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ロガイストはあおれをサーベルで受け止めた。そして鍔迫り合いに移る。
両者跳び退き斬撃を繰り出し合う。上に下に縦横無尽に撃ち合い火花を散らし合う。
剣撃破]ライダーの方がやや有利だった。状況を悟ったアポロガイストは間合いを離すと左手の盾を]ライダー目掛け思いきり投げ付けた。
「ガイストカッターーーッ!」
盾が唸り声を叫びつつ]ライダーへ向かって来る。小刃が激しく回転し乾いた地に砂埃を巻き起こさせる。
「やらせん!」
]ライダーはそれを横にかわす。反転し後ろから背を切り裂かんとする。
そこへアポロガイストが銃口を向ける。かわしたところを狙い撃ちするつもりなのだ。
それに対し]ライダーは一気に間合いを詰めてきた。これならばアポロガイストも射撃出来ない。止むを得ずサーベルで切り払わんとするがそれをホイップで受け止めつつ横へ滑る様に跳んだ。
]ライダーを狙ったガイストカッターが今度は主を両断せんと迫る。激しい衝撃音が辺りに響いた。
しかしアポロガイストは死んではいなかった。盾を左手で受け止めていたのだ。
「成程な。あの頃とは比較にならぬ程腕を上げているな」
アポロガイストは盾を元の形に持ち直しつつ余裕を含んだ声で言った。
「それはこちらの台詞だ。本当に今まであの世で眠っていたのか」
]ライダーも言葉を返した。
「地獄で亡者や悪魔共を相手に腕を磨いていたのだ。全ては貴様との決着を満足のいく形で着ける為にな」
「そうか。ならばその決着今ここで着けてやる」
「当然だ。その為にこの場に貴様を呼んだのだからな」
構えをとりつつゆっくりと時計回りに回り互いの隙を窺い合う両者。そこへ何者かの声がした。
「待てアポロガイスト、その勝負はお預けだ」
影が現われた。魔女参謀だ。
「魔女参謀か。手出しは無用だ」
アポロガイストは素っ気無く言った。
「本部からの指示だ。今すぐこの地から撤退せよとの事だ」
「・・・・・・・・・本部からか」
アポロガイストは多少忌々しげに言った。その声には明らかに未練があった。
「まあいい。]ライダーよ、この勝負は預けておく」
「・・・・・・そうか」
]ライダーも退いた。アポロガイストは間合いを離した。だが攻撃を仕掛ける気配は無い。
「いずれこの続きをしよう。さらばだ」
そう言うとマントを上から被った。そして白いスーツの青年に戻った。
「マシーーーン!」
そして一声叫んだ。すると黒いマシンが]ライダーの左手から姿を現わしてきた。無人であった。
マシンはアポロガイストの前で止まった。そしてアポロガイストはそれに乗った。
アポロガイストはそのままその場を去った。]ライダーの方を振り向こうとはしなかった。ただ無言で去って行った。
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