暁 〜小説投稿サイト〜
仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
廃墟の巨人
[6/26]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
科学班きっての俊英と言われるようになった。
 また彼はその孤独な生い立ちからか部下にも優しく責を負う事も厭わなかった。やがてデストロン科学班のリーダーとされるまでになった。
 その彼をデストロン首領は重用した。彼も自分を拾ってくれた首領に対し絶対の忠誠を近い将来のデストロン最高幹部と目されるようになった。
 これを快く思わない者がいた。デストロンの大幹部の一人であり日本支部長であったヨロイ元帥であった。元々はデストロン出身でない彼は生え抜きである結城丈二とは境遇が違った。その上彼は首領の憶えめでたく部下からの信望厚い結城に嫉妬していた。そして彼が抜擢される事により自らの地位が脅かされるのを危惧した。腹は決まった。
 彼は結城に反逆者の冤罪を着せ最高幹部会議にかけ死刑とした。会議前に各幹部に根回しをしておく事も忘れなかった。報告を受けた首領は彼の才を惜しんだが刑は執行される事となった。
 ヨロイ元帥は彼を処刑場へ連行すると硫酸のプールの上に彼を逆さ吊りにした。そしてゆっくりと彼を嬲り殺しにせんとしていた。まずは右腕から。彼の右腕は白い煙となり溶け落ちた。
 それからじっくりと時間をかけて溶かしながら殺すつもりであったが結城の部下達が乱入してきた。彼は科学班の若きリーダーでありその敬愛を一身に集めていた。彼を救う為部下達は命を賭してその救出を行なったのである。
 命からがらデストロンを脱出した彼は失った右腕を補う為に部下達の協力を得て義手としてアタッチメントを取り付けた。そしてヨロイ元帥への復讐の為彼が最も忌み嫌う存在である仮面ライダーを模したマスクを作り上げた。そして彼はライダーマンを名乗った。
 右腕を失った結城だが鎧元帥が放った刺客によって部下達も殺されてしまった。以前にも増して激しい復讐の念に捉われた彼の前にかっては彼と同じ様に復讐に心を燃やす男が現われた。
 男の名は風見志郎。デストロンに両親と妹を殺された男、またの名を仮面ライダーX3という。復讐に燃える彼にかっての自分の姿を見た彼は共にデストロンを倒そうと共闘を呼び掛けた。
 だが彼はその呼び掛けを断った。彼はヨロイ元帥を倒せればそれで良かったのだ。同時に彼の心にはまだデストロンに対する忠誠心が残っていた。
 その才故に誰からも理解されず孤独となり絶望に陥っていた彼を拾ってくれ目をかけてくれたのはデストロン首領であった。その恩義を彼は忘れていなかった。彼の心は悪の中にいながらも正義を信じ純粋であった。否、彼はデストロンが悪だとも知らなかったのだ。世界平和を目指す組織だと信じて疑わなかった。それが為にデストロンを撃ち滅ぼそうとするX3とは対立する事もあった。デストロンを離れても彼の心はデストロンの下にあり彷徨っていたのだ。
 だがデストロンを離れヨロイ元帥の首を狙ううちに彼は次
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ