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仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
廃墟の巨人
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撃をかけた場合だ、今向かわせても奴に各個撃破されるのがおちだというのが解からんか!」
 「じゃあ何であいつをわしに送り届けたのじゃ?それでは意味が無いではないか」
 「奴の体力を削ぐ為だ、その直後に貴様が行く為の捨て駒だと言った筈だ!」
 「その捨て駒じゃ」
 岩石男爵は反論した。
 「わしは捨て駒という発想が納得できんのじゃあ。科学班やら後方担当やらが必死こいて集めて作った改造人間を何でそうも簡単に捨て駒に出来るんじゃ」
 「それが戦争というものだ、損害や犠牲を恐れて戦争が出来るか!」
 男は思わず激昂して言った。
 「犠牲なんて必要無いじゃろがあ。結局わしがこの力でライダーマンをぶっ潰しゃあそれでいいんじゃろがあ」
 「なっ・・・・・・」
 男は絶句した。それは一見正論であった。しかしそれが出来ないからこそ今まで敗れ続けてきたのだ。それを言おうとしたが止めた。もう何を言っても無駄だと思った。急に脱力感が彼を支配した。
 「解かった、貴様に任せよう。ライダーマンの首を挙げるのを楽しみにしている」
 「おう、待っちょるがいい」
 能天気に答えた。最早その言葉は男の耳には入らなかった。肩を落とし部屋から消え去った。
 「まさかこれ程まで愚かとはな。使い道も全く無いわ」
 地に何かを投げ付け煙を発した。そしてその中に入ると煙と共に消え失せてしまった。

 妖怪王女はルート港の端にある寂れた、しかし大きな倉庫に向かっていた。
 「さて、今日も楽しい死の取り引きといくわよ」
 いささか上機嫌である。彼女達の主な仕事はやはりイスラエルとパレスチナの抗争を悪化させる事、その為に過激派へ武器や資金を供給する事は最も的確かつ即効的に効果が見られる活動だったのだ。
 「今日はハマスの中でもとりわけ過激な一派だったわね。昨日は日本赤軍の残党、その前はイスラエル軍のタカ派、どれも愚かな連中だこと。我々に煽られているとも知らずに」
 楽しそうに言う。
 「それも今日までだな」
 ふと声がした。辺りを見回す。すると倉庫の上に声の主がいた。
 「仮面ライダー四号、ライダーマン。貴様等の邪な野望を打ち砕く為ここへ来た」
 「おのれ、どうしてここが・・・・・・」
 「答える必要は無い。行くぞ!」
 そう言い放つと倉庫の上から飛び降りてきた。
 「くっ、こうなれば・・・・・・」
 妖怪王女はサッと右腕を上げた。
 「出でよ!」
 王女の掛け声と共に戦闘員達が影から身を現わした。怪人もいた。ブラックサタンの特攻怪人奇械人アルマジロンである。
 「ブルルルルルーーーーーッ」
 アルマジロンが奇声を発しライダーマンに迫る。戦闘員達もそれに続こうとする。その時だった。
 倉庫の上から何やら新しい影が舞い降りて来た。そして戦闘員達を次
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