暁 〜小説投稿サイト〜
仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
廃墟の巨人
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し棍棒を振り回し荒れ狂う。
 「折角二対一でライダーマンの奴を仕留められたのに何であんなのが出て来るんじゃあーーーーーっ、一体誰の差し金じゃあーーーーーっ!」
 テーブルを叩き壊しグラスを壁に向かって投げる。最早手のつけようがない。
 “そう怒るな。まだ打つ手は幾らでもあるぞ”
 不意に部屋の中に声が響いた。
 「ん?おんしか?」
 それは男の声だった。闇の中からスッと影が現われた。例の黒服の男だ。
 「どうやら邪魔が入ってライダーマンを排除しそこね頭にきているな」
 フフフフフ、といわくありげに笑いながら言う。
 「それがどうかしたのかや!?」
 不機嫌さをあからさまに出している。
 「まあ怒るな。今日は貴様に渡したいものがある」
 「渡したいもの!?」
 男は余裕をもって指を鳴らした。すると壁から一体の怪人が現われた。
 「こいつを貸してやる」
 「ほお。有り難いのう」
 「だがこれだけではない」
 また指を鳴らした。すると怪人は再び壁の中へ消えた。
 「ライダーマンは確かに切れ者だ。しかし力は全ライダーの中で最も弱い。怪人一体を相手にするのが限度だ。三体を相手には出来ん。それを衝けば容易に倒せる筈だ」
 「ぐう・・・・・・」
 男はあえて三体と言った。先程のビルの上での闘いの事が岩石男爵の脳裏をよぎる。それまでも頭に入れてあえて言ったのだ。 
 「だが今は三体も出せない。しかしこの怪人ならライダーマンの力をかなり消耗させる事が出来る。その後貴様が奴の相手をすればいい。そうすればライダーマンの首を挙げられる」
 「ほほぉ、良い案じゃのう」
 満足気に頷く。
 「後はライダーマンを誘き出す事が必要だがそれは俺に任せてくれ」
 「そうじゃのう。わしはそういった事がどうも苦手じゃからのう」
 苦手なのはそれだけではないだろう、と内心罵ったがあえて口には出さなかった。
 「場所は後で連絡する。それまで鋭気を養っていればいいだろう」
 「うむ、そうさせてもらうかや」
 そう言うと早速ソファーに寝転がった。そして高いびきをかき眠りはじめた。
 「・・・・・・全く救い難い単細胞だな。奴やオオカミ長官の言う通りだ」
 侮蔑の眼差しで岩石男爵を見下ろしながら言った。
 「だがこれはこれで使い道がある。精々駒として動いてもらうか」
 そう言うと闇の中へ消えていった。
 建物の外へ出た。ビルの周りは度重なるテロの結果であろう瓦礫の山だった。
 「・・・・・・・・・」
 男はおもむろに首のマフラーを外した。そして右の方へ向けてそれを投げた。
 マフラーは火球となった。そして轟音と共にそのまま飛翔した。
 火球が空中で弾け飛んだ。何かしら鞭のようなもので叩き落とされたような感じであった。
 「隠れている
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