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金木犀の許嫁
第四十八話 プールへの誘いその十二

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「あるけれど」
「それでもだね」
「着る人殆どいないのはね」
「汚れが目立つからだね」
「海自さんのあの制服確かに恰好いいわ」
 夜空も認めることだった。
「物凄くね」
「そうだよね」
「半袖は略装っていうわね」
「そうだよ、普段はあっちを着るんだ」
 夏の海上自衛官はというのだ。
「肉体労働する時は作業服で」
「紫とか青の」
「それでね」
 そうであってというのだ。
「働いていて」
「それでよね」
「そうであってね」
 それでというのだ。
「士官の人は普段は制服で」
「半袖の略装ね」
「そうであってね」
 それでというのだ。
「ここぞっていう式典とかの時に」
「あの詰襟の服ね」
「それを着て」
 そうしてというのだ。
「参加するんだ」
「そこまで特別な服よね」
「何でもイギリス海軍が」
 ロイヤルネービーである、かつての世界帝国であったイギリスの強大な武の象徴であった軍隊である。
「暑い場所で着ていたのがはじまりらしいよ」
「白は光を反射するからね」
「暑い場所はね」
「日本でも夏だと」
「もうね」
 それこそというのだ。
「皆白い服を着るのはね」
「海自さんでも」
「それが理由だし」
「ちゃんとした理由はあるね」
「ええ、けれどね」
 それでもとだ、夜空は言うのだった。
「汚れが目立つことは」
「事実だから」
「それでね」
 そうであるからだというのだ。
「うちの学校でも白い制服は殆どの人が着ないのよ」
「どうしても」
「そうよ」
「その通りだね」
「汚れが目立つことは」
「ネックだね」
「白い服のね、格好よくて夏は涼しくても」
 そうしたメリットがあってというのだ。
「それが問題よ、特にカレーね」
「お醤油と」
「そう、それがね」
 まさにというのだ。
「食べる時に付いたら問題ね」
「だからね」
 それでというのだ。
「お洗濯する方もね」
「そこが気になるんだ」
「ええ」
 そうだというのだ。
「本当に」
「じゃあ夜空さんは」
「白い服を着ないしね、あまり」
「そうだね」
「佐京君達も着ないし」
 それでというのだ。
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