暁 〜小説投稿サイト〜
ドリトル先生の長崎での出会い
第四幕その四

[8]前話 [2]次話
「私達も意識するわよ」
「先生の家族だからだよ」
 ホワイティも咎めてきました。
「僕達も意識しているんだよ」
「全く。先生はずっとこうだから」
 やれやれと言うジップでした。
「僕達も気が気でないよ」
「学問とお食事とお風呂とお庭の手入れが出来たらいい」
「無欲なのはいいことでも」
 チープサイドの家族も言います。
「私達のことをいつも気にかけてくれていて」
「他のことも見て欲しいものだよ」
「先生、自信を持つべきだよ」
 老馬の言葉も今は厳しいです。
「自分自身にね」
「例えば女の人から人気があるとか」
 チーチーはかなり具体的に言いました。
「考えたら?」
「先生は穏やかで公平な紳士だから」
 トートーは先生の人となりをお話します。
「もてない筈がないよ」
「しかも今は収入が安定していて」
「生きものの保護活動も八条グループの援助を受けていてね」
 そうしてとお話したのはオシツオサレツです。
「そちらの活動も安定していて」
「NGOや慈善活動にもなっているしね」
「そちらの活動でも評判だし」
 ガブガブもきっぱりと言います。
「どうしてもてないのか」
「この顔とスタイルだよ」 
 先生は笑って言いました。
「丸々と太っているからね」
「いや、外見で人を判断するのはね」
「その程度の人で」
「本物の人は外見じゃないよ」
「外見だけ見ないよ」
 皆で言います。
「本当にね」
「だからね」
「先生はもっと意識したらいいわ」
「女性のことをね」
「全く縁がないとか思わないで」
「それでもね」
「そうかな。イギリスにいた時から縁がなかったけれど」
 女性にはというのです。
「私はもてるのかな」
「きっとね」
「心ある女の人は先生の内面見るから」
「そして理解するから」
「それでだよ」
「好きになってくれるわ」
「そうかな。そんな人がいたら嬉しいね」
 先生だけが気付いていません。
「本当にね」
「全くだね」
「そうしたこともして欲しいね」
「これからは」
「僕達いつも言っているけれどね」
「頼むわよ」 
 皆でお話します、そうしてです。
 お土産を買いました、それからお昼をいただきましたがこちらでもでした。
「長崎ちゃんぽんだね」
「やっぱり長崎はこれだね」
「昨日のお昼も食べたけれど」
「こちらでもだね」
「いや、この麺類はいいね」
 先生は笑顔で言いました。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ