第三百七十六話 九尾の黒猫と共にその十三
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遂にコロンビアを統一した、そのお祝いにだった。
この世界で最初に入った店で店長とウェイトレスそれにボゴタの市長というこの世界で一番親しい三人と一緒にパーティーを開いた、そうしてだった。
シャンパンで乾杯してだ、白いケーキを前にして言った。
「公にお祝いもしたけど」
「プライベートでもですね」
「こうしてお祝いしてもらえて嬉しいわ」
市長に笑顔で言った。
「ほんまに」
「そう言って頂けますか」
「最初この世界に来て何しよかと思って」
そうしてというのだ。
「まずは食べよと思ってこの世界に入って」
「あの時はびっくりしました」
ウェイトレスが少し苦笑いになって応えた。
「とんでもないレベルの方が来られたので」
「あの時やね」
「はい」
まさにというのだ。
「どれだけ驚いたか」
「ほんま飛び上がらんばかりやったね」
「今でも覚えています」
「あたしもやで、それであの時に店長さんとお話して」
今度は店長を見つつ話した。
「それで市長さんとお会いして」
「そこから旗揚げされて」
店長が応えた。
「そうしてですね」
「今に至るね」
「そうですね」
「お家も貰って」
「お仕事もですね」
「あったし。あれやね」
四人それに黒猫も入れて一緒にケーキを食べつつ話した。
「犬も歩けば棒に当たる」
「動けば何かがあるということですね」
「そう、それであたしもやね」
「うちのお店に入って」
「今に至るね」
「左様ですね」
「いや、動けば何でもなる」
ケーキを飲みながら笑顔で話した、酒はシャンパンから甘いケーキによく合うやや渋い赤ワインに変えている。
「まさにね」
「それで、ですね」
「あたしはあの時お店に入ってん」
「そして今に至る」
「動かんと何もならへんけど」
そうであるがというのだ。
「動いたら何かになる」
「そうなのですね」
「あたしは悩んだり落ち込む性分やないけど」
それでもというのだ。
「動くことにしてるねん」
「止まることはない」
「何かあるさかい」
「そうお考えなのですね」
「ただ悪いことはせえへん」
こうもだ、ニキータは言った。
「法律や触れることはね」
「されないのですね」
「絶対に。あと胡散臭い人や場所には近寄らへん」
こうも言ったのだった。
「そうしてるねん」
「起きられた世界でもですね」
市長が言ってきた。
「そうなのですね」
「そやねん、変やと思ったら一旦去って」
そうしてというのだ。
「遠くから見る様にしてるねん」
「そうなのですね」
「遠くで見る方がね」
その方がというのだ。
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