暁 〜小説投稿サイト〜
紋章持ちの転生者は世界最強
第4話 晩餐会とその後……
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初
台座のロープウェイは、王宮の空中回路で繋がっている高い塔の屋上に続いているみたいだ。

俺たち神に召喚された異世界召喚者を“神の使徒”という扱いにすることで、神エヒトの信仰をより盤石にする良い演出だ。これ以上は目にする価値無しとして瞳を閉じて王宮に到着を待つ。





◯●◯

王宮に着くと、俺たちは真っ直ぐに玉座の間に案内された。教会に負けないくらい煌びやかな内装の廊下を歩く。道中、騎士っぽい装備を身に付けた人や文官らしき人、メイドなどの使用人とすれ違うのだが、皆一様に期待に満ちた、あるいは畏敬の念に満ちた眼差しを向けてくる。俺たちが何者か、ある程度知っているみたいだ。

俺は普通に最後尾を歩くが、ハジメは隣で居心地が悪そうにしている。

美しい意匠の凝らされた巨大な両開きの扉の前に到着すると、その扉の両サイドで直立不動の姿勢を取っていた兵士二人がイシュタルと勇者一行が来たことを大声で告げ、中の返事も待たず扉を開け放った。

イシュタルは、それが当然というように悠々と扉を通る。天之河など一部の人たちを除いてクラスメイトたちは恐る恐るといった感じで扉を潜った。

扉を潜った先には、真っ直ぐ延びたレッドカーペットと、その奥の中央に豪奢な椅子ーーー玉座があった。玉座の前で覇気と威厳を纏った初老の男が立ち上がって(・・・・・・)待っている。

その隣には王妃と思われる女性、その更に隣には十歳前後の金髪碧眼の美少年、十四、十五歳の同じく金髪碧眼の美少女が控えていた。更に、レッドカーペットの両サイドには左側に甲冑や軍服らしき衣装を纏った人たちが、右側には文官らしき人たちがざっと三十人以上は並んで佇んでいた。

玉座の手前に着くと、イシュタルが俺を含めたクラスメイトたちをそこに留まらせ、イシュタル自身は国王の隣へと進んでいった。そこで、イシュタルはおもむろに手を差し出すとこの国の長であるはずの国王は恭しくその手を取り、軽く触れない程度のキスをした。

どうやら、この国では国王よりも教会の教皇の方が立場が上みたいだ。これで、国を動かすのが“神”であることが確定した。そこからはただの自己紹介だ。国王の名前がエリヒド・S・B・ハイリヒといい、王妃がルルアリアというらしい。金髪美少年はランデル王子、王女はリリアーナというらしい。

後は、騎士団長や宰相など、高い地位にある人たちの紹介された。ちなみに、途中、ランデル王子の目が白崎に吸い寄せられるようにチラチラと向けられていたことから、白崎を含めた三大女神の魅力は異世界でも通用するということらしい。

その後、晩餐会は食事会を予定していたのだが、貴族令嬢や貴族子息たちも勇者一行と顔合わせを希望したことで急遽立食パーティーであるビュッフェスタイルのパーティーになった。この世
[8]前話 [1] [9] 最後 最初


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ