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ドリトル先生の長崎での出会い
第三幕その七

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「よく創作でも主人公になるね」
「坂本龍馬さんはね」
「よくね」
「そうなっているわね」
「漫画でも小説でも」
「そうだね、ちなみに名前だけれど」
 この人のというのです。
「龍馬か竜馬か」
「あっ、そうだったね」
「名前どちらかな」
「一体」
「実は当時は読み方が大事で」
 そうであってというのです。
「漢字はどちらでもいいって感じだったんだ」
「そうだったんだ」
「当時は」
「江戸時代は」
「だから新選組でもね」
 この人達についてもというのです。
「その時で同じ言葉でもね」
「漢字が違っていたんだ」
「そうだったんだ」
「江戸時代は」
「そして平仮名も多かったしね」
 そうでもあったというのです。
「維新になって使いやすい様に整理したんだ」
「多かったけれど」
「今の五十一字になったんだ」
「そうなのね」
「それで竜馬さんの名前もね」
 この人のこちらのこともというのです。
「実はだよ」
「龍馬だったり竜馬だったりする」
「二つあるのね」
「そうなんだ」
「そしてよく創作で子供の頃上士の人達にいじめられているね」
 先生はこのこともお話しました。
「後藤象二郎さんや板垣退助さんに」
「そうそう」
「それでお二人が悪役でね」
「やりたい放題やって」
「創作で物凄く嫌われてるね」
「そうだけれどね」
 それがというのです。
「実は違うんだ」
「ああ、らしいね」
「どうもね」
「いじめられっ子だったことは事実でも」
「その人達にはいじめられてなかったね」
「というかお会いしたことだってね」
「後藤象二郎さんとはじめて会ったのは」
 竜馬さんがというのです。
「大人になってこの長崎がだよ」
「はじめてだったね」
「確か」
「先生前にお話してくれたけれど」
「そうだったね」
「子供の頃は会っていないんだ」
 実際はというのです。
「確かに身分の関係から対立する立場にあったかも知れないけれど」
「竜馬さん脱藩してたし」
「もう関係なかったし」
「因縁とかなかったね」
「竜馬さんと後藤さんには」
「竜馬さんの同志の人達を粛清したといっても」
 後藤さんがというのです。
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