第三百七十六話 九尾の黒猫と共にその十二
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「偏見のないです」
「公平な統治しはったね」
「はい、それで種族や人種、民族それに宗教で」
「差別のない様にしはったね」
「この世界はそうした偏見は希薄ですね」
「あるにはあっても」
それでもとだ、ニキータは答えた。
「ナチスとか異端審問とかはないね」
「どちらも恐ろしいものですね」
「特定の民族や人種、宗教を最高として」
そうしてというのだ。
「他の存在を差別して攻撃する」
「そうした者達ですね」
「異端審問は同じキリスト教徒でもやねん」
信仰が同じでもというのだ。
「悪魔とつながってると疑ったら」
「それで終わりですか」
「そこでえげつない拷問かけて自白させて」
そうしてというのだ。
「生きたまま火炙りや」
「ご主人様も他の星の方も凶悪犯に行う時がある」
「そうした書系を疑っただけでやねん」
「残虐な拷問で自白させて」
「その時点で死ぬ様なね」
そこまでのというのだ。
「拷問にかけてやねん」
「自白させて」
「全財産没収して」
異端審問官の中にはそれを狙って働いていた者達もいた、冤罪を浴びせた罪のない人達からそうしていたのだ。
「それでやで」
「処刑ですか」
「生きたまま火炙りやで」
「恐ろしいことですね」
「あたしはそうした死刑は極悪人にしかせんから」
断じてと言うのだった。
「そこはちゃうやろ」
「はい、確かに」
黒猫もその通りだと頷いた。
「されないですね」
「これからもそうしてくから」
「コロンビアを統一されても」
「他のこともやで」
「変わらないですか」
「贅沢もそんな感じで」
自分が思う様なそれでというのだ。
「やってくわ」
「私から見れば贅沢ではないですが」
「ほんまそこは主観やね」
「あくまで、ですね」
「そういうことやね、ほな今日のおやつやけど」
ニキータはそちらの話もした。
「アイスにしよか」
「アイスクリームですか」
「それ食べようか」
「ご主人アイスもお好きですね」
「大好きやで」
黒猫ににこりと笑って答えた。
「甘いものは基本好きやけど」
「デザートもですね」
「好きで」
そうであってというのだ。
「今日も食べるで」
「そうされますね」
「そやで、ほなね」
「はい、召し上がられて下さい」
「一緒に食べような」
自身の神具に笑顔で言ってだった。
ニキータは実際にその日はおやつにバニラのアイスクリームを黒猫と共に食べた。彼女はコロンビアの街や村を然程攻めずに話で降していってだった。
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