第3話 状況説明
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もないくらい身勝手なものだった。
要約するとこうなる。
まず俺たちが今いる世界はトータスと呼ばれている。そしてこの世界トータスには大きく分けて三種類の種族が生存している。人間族、魔人族、亜人族である。
人間族は北一帯、魔人族は南一帯を支配しており、亜人族は東の巨大な樹海の中でひっそりと生きているらしい。
この内、人間族と魔人族が何百年もの長い年月の間、戦争を続けている。魔人族は数こそ人間族に及ばないらしいが個人の持つ力が大きいらしい、その逆に人間族は力こそ魔人に劣るが、人間族が上回っている数で対抗していたらしい。
戦力は拮抗して大規模な戦争はここ数十年は起きていないらしいが、最近、魔人族の中で特殊個体が発見されたらしい。その特殊個体というものが、魔物使役らしい。
魔物とは、通常のこの世界に生息している野生動物が魔力を取り込み変質した異形の姿をしている生物の総称のこと、と伝えられている。この世界の人たちにも魔物たちの正確な情報は分かっていないとのことらしい。だが、現在判明されているのは、魔物それぞれ強力な種族特有の魔法のようなものを使用できて、とても厄介で凶悪な害獣らしい。
魔物は今まで本能のまま活動する彼らのことを使役できる者はほとんど居なかったとのこと。使役出来たとしてもせいぜい一、二匹程度らしい。今回、その常識が覆されたらしい。これが意味するのは、人間族の数の利が崩されたということ。
このまま現状を放置すれば人間族は全滅する未来しかないということだ。
「あなた方をこの世界に呼び寄せたのは我らの神“エヒト様”です。我々人間族が崇める守護神、聖教教会の唯一神にして、この世界を創造した至上の神。おそらく、エヒト様は悟られたのでしょう。このままでは我ら人間族は滅びてしまうと。それを回避するために貴方方をこの世界に呼び寄せたのでしょう。この世界よりも上位の世界の住人である貴方方は、この世界の人間よりも優れた力を有しているです」
イシュタルは一度言葉を切って「信託で伝えられた受け売りですがな」と表情を崩しながら言葉を続けた。
「あなた方には是非ともその力を発揮し、“エヒト様”の御意志の下、魔人族を打倒し我ら人間族を救って頂きたい」
イシュタルの恍惚とした表情を浮かべている。俺はそのイシュタルのことを見ながらウゼェーと胡散臭せーだった。どこからどう考えても次元の壁を越えた召喚するよりも、エヒト自身でその魔人族を滅するもしくはこの世界の誰かに力を与える方が早いだろう。
つまりは…………エヒトとかいう神は俺たちを召喚したのは、魔人族の打倒よりも、別の思惑があるということだ。
「ふざけないで下さい!結局、この子達に戦争させようってことでしょ!そんなこと許しません!ええ、教
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