第3話 状況説明
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願い致しますぞ」
イシュタルと名乗る老人は、好好爺然とした微笑みを浮かべる。
◯●◯
そして、こんな場所では落ち着くこともできないだろうと、未だ混乱しているクラスメイトたちを促し、落ち着ける場所ーーーー幾つもの長テーブルと椅子が置かれている別の広間へと誘われた。
案内されたその広間も例に漏れず煌びやかな作りだ。素人目にも調度品や飾られた絵、壁紙が職人芸の粋を集めたものだということがわかる。おそらく、この広間は晩餐会などをする場所なのではないだろうか。広間の座席には上座に近い方に畑山先生と天之河たち幼馴染四人組が座り、後はその取り巻きやハジメのことを嫌っている小悪党組などが座る。
ちなみに俺とハジメと詩織たち三人は最後方の席に座っている。
ここに案内されるまで、誰一人大して騒がなかったのは未だ現実に認識が追い付いていないからだろう。また、イシュタルが事情を説明すると告げたことや、カリスマレベルが高い天之河が落ち着くように声を掛けたことも理由の1つだろう。
教師よりも教師らしくクラスメイトたちを纏める天之河のことを見ながら、畑山先生は涙目になっていた。
そして俺たち全員が着席すると、絶妙なタイミングでカートを押しながらメイドたちが入ってきた。そう、マジモンのメイドである!地球産の某聖地にいるようなエセメイドや海外にいるデップリしたおばさんメイドではない。正真正銘、我ら男子の夢を具現化させたような美女・美少女メイドである。
この状況でも思春期男子の飽くなき探求心と欲望は健全なようでクラスの男子の大半が生で見るメイド達を凝視している。もっとも、それを見たクラスの女子たちの視線は、氷河期さえも上回る冷たさを宿していた……。
ハジメがハニトラ要因の可能性のあるメイドに一瞬目に入った瞬間、遠くに座っているはずの白崎が一瞬だけ黒い気配がした。これは……スタンドか!?
などとハジメと白崎のことを観察していたら俺の元にメイドさんが飲み物を給仕してくれたメイドを見る。俺の元にいるメイドは他のクラスメイトたちの近くにいるメイドたちに比べてどこか違った気配がする。
その容姿は透き通る初雪色のショートヘアーの髪に水色の瞳をしている。創作小説のイメージイラストでよく見られるホワイトプリムと呼ばれるメイドのカチューシャを着け、メイド服を着ている。
その少女と目が合うと、そのメイドがニコリと優しく微笑む。俺の両端に座っているハジメと詩織がニマニマと笑みを浮かべていた。
「さて、あなた様方におかれましてはさぞかし混乱されていることでしょう。一から説明させて頂きますのでな、まずは私の話を最後までお聞き下され」
そしてイシュタルの話は実に異世界召喚系のテンプレ的で、尚且つどうしよう
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