暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
XV編
第236話:内外の戦い
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タイルやアーマードメイジとなって立ちはだかる。

「やらせはしないッ!」
「デュラハンッ!」

 ケイオスタイルのガルドは強烈な砲撃で触手を焼き払い、透は鎧をパージしデュラハンと共闘する事で愛する者達を守っていた。颯人もまた、アックスカリバーをカリバーモードにしてインフィニティーの超高速移動で装者達に届きそうになった触手を弾き守った。

 奏を助ける為に守る戦いをする。ある意味で矛盾した戦いに身を投じながら、颯人は背後から聞こえてくる戦姫達の歌声に耳を傾けていた。




***




 上空から颯人達がシャトー上部に降り立っていた時、内部では変わらずハンスとグレムリンが戦っていた。

 一度はグレムリンの巧みにして狡猾な戦術に翻弄されたハンスだったが、一度痛い目に遭ったからかそれからは油断することなくバッファマントを纏って相対していた。先程の戦いでグレムリン相手に透明化は意味をなさない。どうせカメレオンマントで姿を消しても同じ方法で看破されるに決まっている。それなら最初から透明化に頼らず戦った方がまだ利口だ。何よりグレムリンもまたハンスとの戦いで消耗し、高速移動は多様出来なくなっている。
 互いに相手を追い詰める為の一手が打てなくなった状態で、彼らは相手の出方を伺うように距離を取りながら一瞬の相手の隙を見逃さないよう身構えている。

 円を描くように横移動しながら睨み合うハンスとグレムリン。先に動いたのはグレムリンの方であった。

「フッ!」

 超高速は事実上封じられたグレムリンであったが、素の機動力は相変わらず目で追うのも難しい速度であった。何よりもグレムリンの戦いの真骨頂はアイソレーションによる錯覚を用いたフェイントにある。反応速度が速い相手であればあるほど引っ掛かり易く、ハンスもまた鋭い反応速度により瞬間的にグレムリンの動きに防御姿勢を取ろうとしてしまう。

「――そうじゃねえッ!」

 だがハンスは咄嗟の判断で防御を取り止めると、床を力強く殴りつけた。するとその瞬間ハンスを中心に円形に衝撃が広がり、衝撃が届いた場所は床がトランポリンの様に跳ねた。床に足をついている限り逃れようのないこの衝撃は、グレムリンも逃さず捉えハンスに向けて駆けていた彼も衝撃に足を取られ空中に跳ね上げられた。

「なっ!?」
「らぁっ!」
「ぐっ!?」

 流石のグレムリンも空中では十分に身動きが取れない。そのまま接近したハンスによりタックルを喰らったグレムリンは大きく吹き飛ばされ、壁が凹むほどの勢いで叩きつけられた。

「がはっ!? く…………!」

 壁に叩き付けられながらも、グレムリンはまだ戦意を失っていない様子で立ち仮面越しにハンスの事を睨んでくる。存外しぶといグレムリンにハンスも思わず
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