第三部 1979年
戦争の陰翳
隠密作戦 その1
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なっていた。
それ以来、被虐思考に走り、ソ連から提供されたESPに変質的な行為をして、自分を慰めていた男だった。
マサキの一言は、大野の尊厳を破壊したと言っても過言ではなかった。
「くそ、てめえ、ぶっ殺してやる」
大野は発狂したような声を上げた。
すっかり人相の変わり果てた顔が紅潮し、すさまじい表情になる。
「やはりお前は不能だったのか」
マサキは口元をゆがめ、凄味のある表情で大野を見る。
「畜生ッ……うう」
大野はどうにもならず、呻くばかり。
脇差を振って、大立ち回りをするも、銃剣を付けたM16小銃を持つマサキの前では、リーチの差から不利だった。
「気が変わった。
お前には生きて売国奴として、惨めな姿を晒して、死刑になってもらう方がいい」
そういうとマサキは、M16小銃を持ち換えて、銃の台尻を棍棒の様に足めがけて振り下ろした。
膝に当たると、鈍い音と共に何かが割れるような音がした。
大野は刀を取り落とすと同時に、絶叫が轟く。
さらにもうひと振りをして、片方の足に台尻を振り下ろす。
大野は、両足を砕かれた激痛で、気を失った。
マサキは、伸びきった男の事を細引きで柱に縛り付けた後、その場を後にした。
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