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駅では、私は翔琉と偶然出会った振りをしていた。そこまでする必要も無いのだが、だんだんと翔琉と逢うのも内緒みたいになってしまっていたから。
紺と白の縦ストライブのサロペットスカートにスニーカーで、お母さんは仕事で出て行った後に、お兄ちゃんが部屋に居る間に家を出てきた。別に、隠れる必要も無いのだが、いろいろと聞かれるのが嫌だったし、不必要なウソをつくかも知れないからだ。
「水澄のそーいう恰好見るの 久し振りやなー」
「そーやったかなーぁ 可愛いんで惚れ直した?」
「うん 可愛い ドキドキするよ」
「うそヤン いつやったかなー 女の子とフードコートのとこで イチャイチャしとったやん?」
「えぇー ・・・ あぁー サッカー部の後輩で、たまたま会ったんだよ しつこくセブンパークに行こうって誘われとった でも 行ってへんでー 断ってた」
「ふ〜ん でも にやにやしとったヤン 可愛い子やろーぉ?」
「そんなことないよ! 水澄に比べたら 階段の上と下やー」
「あっ そう あんまりしつこぉー聞くと 翔琉に嫌われるから やめとこぉーっと」
公園に着いたけど、まだ 開園時間には早すぎたので、木陰のベンチに腰掛けると
「なぁ 達樹さんと智子って 何か 知ってる? 付き合ぉてるんか?」
「うー それは無いと思うけど・・・ちょいちょい 智子 ウチに来てるみたい 何か お兄ちゃんに勉強 教えてもらうんやってー」
「ふ〜ん それだけ?」
「私 帰りも遅いやろー よー知らんねん 気になるんか?」
「いや 練習の時でもな 達樹さんはこんな具合に走ってたんやでー とか 最近 時々、口に出すからなー 俺とちごぉーて十蔵が・・・ あいつ はっきりとは言わへんねんけど 智子のこと好きなんやろーな 時々 遊びに行くの誘ってるみたいなんやけど・・・気してるんやと思う」
「はぁ はぁはー 十蔵なぁー 智子は諦めって ゆうときー 智子の理想は高いでー」
と、私は誤魔化していたけど、本当に私は、あの後 智子がお兄ちゃんに対してどう 動いているのか知らないのだ。お兄ちゃんからも智子という言葉が出て来るのも聞いたことが無かった。
まもなく開園して、学生証を見せて入ると
「へぇー 中学生までは無料なんか すっげぇー」
「そんなんに驚いとったらあかんでー 中はもっと すごいからー」
「わぁおー なんやー このでっかいのん マンモスって こんなやったんかー」
「マンモスちゃうでー ナウマンゾウやー」
その後、私はこの前覚えたこととか、一真さんに教わったことを説明してて
「いい? ナウマンゾウは日本とか中国大陸辺りに居たの マンモスは北米、ヨーロッパの北のほうに居て
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