閑章 上級神と下級神の会話
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はい……この度の罪はこの身を持ってーーー」
償いますと言葉を続けようとした時……。
「……ですが」
上級神様の言葉が私の言葉を遮った。
「今回の被害者である草薙信也さんの願いを無礙にすることなどできません」
「……え?」
上級神様の言葉に私は上級神様の様子を伺う。
「下級神リアシグナ」
「は、はい!」
声色の変わった上級神様に名前を呼ばれ、私は思わず背筋を伸ばしてしまいました。
「貴女に今回の罪に対する処罰を言い渡します。貴女にはこれより人間界の1人の少女に転生し、下界で暮らして貰います」
「え?」
人間に転生。神が罪を犯して人間に転生するという罰則はある。だけど、それは、もっと罪が軽い者に対する罰のはずです。
「もちろんそれだけではありません。今回、転生させた草薙信也さん向こうの世界にとってはイレギュラー。運命は草薙信也さんと結ばれる絆を認めないでしょう。故に貴女が彼と歩み、彼を支えなさい。それが貴女に対する罰であり、貴女が彼にしてあげられる唯一の償いです」
「は、はい!」
「転生する際に女神としての力と記憶は封じられてしまいますが、運命は必ず彼と貴女たち二人を引き合わせるでしょう」
上級神様の言葉の後に意識が朧気になっていく。
「ではいきなさい。貴女たちの人生に幸がおおからんことを」
意識が暗転し、とある世界の1人の女の子として転生した。
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