第百五十三話 スカートの丈その九
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「ここにいる皆あるわよね」
「だから通販で売ってるし」
一華はこう答えた。
「フランス料理のレストランでもね」
「あるわね」
「それこそ鴨みたいな感じで」
「食べてるわね」
「だからね」
それでというのだ。
「本当にね」
「普通よね」
「そうよ」
それこそというのだ。
「はっきり言うとね」
「実際食べていいでしょ」
留奈はこうも言った。
「兎はね」
「鯨でもね」
「犬だってね」
「結局食べるものは」
それはというと。
「その国の食文化だから」
「あれこれ言えないわね」
「虫を食べても」
「別にね」
そうしてもというのだ。
「悪くないし」
「食べられるとね」
「日本でも蝗食べるし」
「長野とかで」
「ゲンゴロウとか蝉食べる国もあるし」
「沖縄でもね」
この県でもとだ、一華は言った。
「蝉食べるしね」
「そうよね、というかね」
「というか?」
「奇食ってあるでしょ」
「ああ、世界中の変わったものを食べる」
「そういう人達はどうか」
それこそというのだ。
「そうした人達から見れば」
「日本人でも日本人じゃないとか」
「自分が食べないもの食べるだけでね」
ただそれだけでというのだ。
「差別する」
「本物の差別主義者ね」
「もうそうなったらね」
それこそというのだ。
「どうにもならないしね」
「人としてね」
「本当に誰が何を食べても」
「いいわね」
「挙句ムスリムの人が牛肉食べないとか」
そういった誤った情報を拡散してムスリムへの偏見を助長する行為はというのだ、これは時として意図的に誤った情報を拡散しムスリムひいてはその他の立場の人達への敵意と憎悪を煽る行為であったりする。
「普通にね」
「私達皆知ってるしね」
「この学園の子達はね」
「ムスリムの人達多いしね」
「牛肉は食べるから」
ムスリムはというのだ。
「食べないのは豚肉」
「ここ重要だからね」
「若し知らないならかなり無知だし」
「知っていて言うならね」
「相当悪質よね」
「兎でもペットの兎取って食べるとか」
「他の国でも犬や猫とか言うし」
こうした偽りの情報を流す政治家が実在するのだ。
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