第八十七部第五章 外の世界の動きを無視しその三十七
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「私を批判している様で」
「違いますか」
「私をただ憎み嫌っていて」
そうしてというのだ。
「貶めたいだけなのです」
「だからそこまで醜悪なのですか」
「はい、私を批判しているのではありません」
「ただ貶めて」
「罵っているだけです、罵倒や誹謗中傷なぞ」
ブラウンベルグにこうも言った。
「所詮はです」
「何もならない」
「聞くに値しません、批判ならです」
「聞かれますか」
「批判や諫言は鏡です」
「自分を観る、ですね」
「自分に誤りがあれば」
それならというのだ。
「それを見せてくれる」
「鏡ですか」
「そうです、ですが誹謗中傷は」
これはというと。
「罵倒に過ぎないので」
「聞くことはないですか」
「全く」
こう言うのだった。
「これはエウロパの中でも同じですが」
「連合の者達はですね」
「私を傲慢な貴族主義に基づく独裁者と批判している様で」
その実はというのだ。
「違います」
「誹謗中傷であり」
「この私の姿はです」
風刺画にあるそれはというのだ。
「私を描いていてもその実は彼等の姿です」
「連合の者達ですか」
「彼等の醜い心をです」
まさにそれをというのだ。
「描いているのです」
「そうですか」
「はい、ですから」
それでというのだ。
「私はそうした意見はです」
「聞かれないですか」
「そうです、ですから見ても」
その風刺画をというのだ。
「何も思いません」
「それでは」
「これで終わりです、それに連合は再びです」
ブラウンベルグにさらに話した。
「中央政府と各国政府が衝突に入ります」
「その様ですね」
ブラウンベルグも一言で応えた。
「またしても」
「起こると思っていました」
ギルフォードは冷徹な声で述べた。
「そろそろ」
「そうなのですか」
「連合は今中央政府が権限を拡大しています」
「それならですね」
「各国政府はそれに反発します」
「あの国の常ですね」
「はい、各国政府の権限も強いので」
そうした国家システムでとうのだ。
「どうしてもです」
「各国同士で衝突し」
「中央政府ともです」
彼等ともというのだ。
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