第四十三話 決戦が終わりその一
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第四十三話 決戦が終わり
戦局を見てだ、ギルは呟いた。
「まずいな」
「もう予備戦力がありません」
ダマラスが言ってきた。
「全て出してしまいました」
「そうだな、その状況でだ」
「戦隊の者達は疲れを見せていません」
「むしろさらに勢いを増している」
「ですから」
そうした状況だからだというのだ。
「このままですと」
「敗れるな」
「残念ですが」
「ならばだ」
ギルはダマラスの言葉を聞いて言った。
「いよいよだ」
「我々がですね」
「自ら出てだ」
そうしてというのだ。
「戦うぞ」
「わかりました」
「そしてだ」
さらに言うのだった。
「全力で戦いだ」
「悔いのない様にしますね」
「そうしよう」
こう言ってだ、これまで主に指揮を執っていたギル達も前線に出た、そうしてゴーカイジャーと積極的に戦いはじめた。
それぞれの組織の幹部達も同じだった、戦闘員達があらかた倒され遂に戦隊の者達とそれぞれの組織の幹部達の全面対決に入った。
戦局は当初はそれで互角に戻った、だが。
「くっ、これは」
「前よりも強い」
ソノナとソノヤはドンブラザーズの面々と戦って苦い顔で言った。
「それもかなりだ」
「これはまずいわね」
「若し油断するとだ」
「敗れるのは私達よ」
「油断したらではない!」
ドンモモタロウはその彼等に大袈裟に告げた。
「俺は最初から油断していない、また侮ることもない」
「だからなのね」
「勝つのはというのか」
「俺達だ」
まさにというのだ。
「他にはいない」
「そう言うのね」
「この戦いは」
「安心しろ、命を奪う戦いではない」
今回の決戦はというのだ。
「だからだ」
「安心して敗れろ」
「そうしろというのか」
「そして新しい人生を歩め」
ソノナとソノヤにこうも言った。
「応援はするぞ」
「それならね」
「全力で戦ってやる」
二人も目は死んでいなかった、そうしてだった。
ドンブラザーズの面々と戦闘員達がいなくなっても戦い続けた、それはどの組織の者も同じでありやがて。
幹部達は一人また一人と膝を付いた、クレオンはその状況を見て頭を抱えた。
「うわあ、今度はタンクジョ―様が」
「後は任せた」
タンクジョーは両膝を付いた状態でクレオンに言った。
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