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金木犀の許嫁
第四十七話 須磨の海その八

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「忍者になってもらうよ」
「そうなるのね」
「うん、夜空さんと結婚して」
 許嫁の彼女と、というのだ。
「そしてね」
「子供が出来たら」
「その子に忍術を教えて」
「継いでもらうのね」
「お家も忍術もね」
 両方共というのだ。
「そうしてもらうよ」
「そうなるのね」
「子供が出来なかったら」
 その場合のこともだ、佐京は話した。
「養子さん迎えるから」
「そうするの」
「それはね」
 養子を迎えることはというのだ。
「もうね」
「当然のことね」
「そうして」
「お家を継いでもらうのね」
「そうするんだ」
「天理教の教会もそうで」
「お寺もそうだしね」
 こちらもというのだ。
「神社だって」
「それで武士のお家も」
「そうなんだ」
「お家を継いでもらって」
「そしてね」 
 そのうえでというのだ。
「ずっとね」
「続けていくのね」
「武士のお家にとって」
 佐京はさらに言った。
「断絶はね」
「避けないといけないことよね」
「何があってもね」
 それこそというのだ。
「お家は続いていかないと」
「武士のお家もそうよね」
「うん、もう代々ね」
 それこそというのだ。
「そうした考えだから」
「養子さんも迎えるわね」
「真田家もそうしてきたし」
「あっ、そうよね」
 夜空は佐京の今の話にまさにと応えた。
「信之公のお家ね」
「真田家のご本家だね」
 幸村は次男で分家にあたるのだ。
「あちらはね」
「何度かよね」
「養子さんを迎えているよ」
「それでお家を続けてるね」
「そう、それでね」
 そうであってというのだ。
「他のお家もね」
「そうしているわね」
「島津家は四つの分家を置いて」
「跡継ぎさんがいないなら出していたのよね」
「伊達家や山内家もやっていて」  
 分家を複数置いて跡継ぎがいない時はその跡継ぎを出す様にしていたのだ、そうしてお家断絶という最悪の事態を防いでいたのだ。
「島津家もで。実際真田家本家も」
「養子さん迎えていたわね」
「何度もね」
「そうだったわね」
「幕末の時は」
 この時はというと。
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