第四十七話 須磨の海その五
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「体格を保つ」
「それが大事ね」
「流石に力士さんじゃないから」
忍者はというのだ。
「ああした体格にはね」
「ならないわね」
「そうだけれど」
それでもというのだ。
「均整が取れていたら」
「いいのね」
「そうなんだ」
こう言うのだった。
「これがね」
「そうなのね」
「そして」
それにというのだった。
「食べない時は食べないけれど」
「忍ぶ時は」
「普段は食べていいしね」
「別に禁欲主義でもないわよね」
「忍者はね」
「そうよね、二人共ね」
佐京だけでなく白華も見て話した、夜空はそのうえで彼のすらりとした体格も見てそのうえで言うのだった。
「ちゃんと食べてるわね」
「そうだね」
「ええ、ただね」
「ただ?」
「やっぱりアメリカによくいる様な」
こう前置きして話した。
「太り過ぎはね」
「ああ、お腹の脂肪がね」
「極端な」
「もう忍者以前にね」
佐京はそれこそと話した。
「健康にね」
「悪いわね」
「そうだよ」
そのレベルだというのだ。
「あそこまでだとね」
「そうよね」
「命にも関わるよ」
「忍者以前ね」
「うん、アメリカでよく言われるのは」
それはというと。
「太っている人は出世出来ないって」
「それ言うわね」
「それはね」
「あそこまで太るとね」
「健康じゃないから」
「命に関わるレベルで」
「だからだよ」
そうした肥満だからだというのだ。
「もうね」
「出世以前よね」
「多分アメリカでもある程度の肥満なら」
「出世出来るわね」
「本当にお腹の脂肪が膝まで垂れ下がる様な」
そこまでのというのだ。
「肥満になるとね」
「首がなくなったりとか」
「そうなるとね」
まさにというのだ。
「命に関わるから」
「出世出来ないわね」
「そうだよ、忍者は肥満は問題外でも」
「あそこまでの肥満は」
「命に関わるわね」
「そうだよ、あと力士さんなら」
その職業の者達はというと。
「身体が大きいから隠れるのは難しくても」
「忍者になれるの」
「実は動き速くて」
そうであってというのだ。
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