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今年は、福井に行くっていう話は無かったみたい。そして、いつもの琵琶湖畔で3泊4日の合宿へ。
「香 また 切ったのぉ? スポーツ刈りやんかー 高校野球か?」
「うん 気分転換やー 変身するの」
駅に着いて、迎えのバスに乗るのだけど、乗り切れないので2班に分かれて向かった。そして、予定していたお弁当の後のランニングも灼熱の砂浜を見て、コーチは中止していた。
体育館の中は、私達が柔軟体操を始めると直ぐに、汗がにじみ出てくるのだ。おそらく27.8度なのだろう。
「去年より中は暑いみたいだ。30分に一回は水休憩をするからな! 調子悪くなったら、遠慮せずに直ぐに言えよ」というコーチの注意事項で始まったのだ。そんな中では香は元気に飛び跳ねていた。
合宿の最終日。午前中の最後に、午後からの高校との合同試合のメンバーを決める試合が行われて、燕先輩、美麗、朝咲、美雪先輩、そして、花梨、若葉、香と私が選ばれた。まぁ、今の実力からすると妥当なのだろう。
「香 がんばったヤン 今日の香は神がかってるでー」花梨も感心していた。
「うん 3人のお陰でなー 調子ええねん それに ウチは絶対に代表メンバーにならなあかんねんやー」
「それは・・・ 一真さんが見に来るからやろー 恐ろしいワー 恋って」
「うふっ ウチは水澄みたいに彼氏を捨てへんでー 彼氏も 力なりや!」
そして、午後からの試合。中学生で1回戦を勝ちあがったのは、燕先輩、花梨、香と私だった。美麗先輩は響先輩と当たってしまって左右に振られていた。香は相変わらず絶好調で、サーブを繰り出す時、ニャッと微笑んでたものだから、相手も調子狂わされたみたいだった。でも、香の次の試合は高校生のエースの室生翠《むろおみどり》さんで、最初はポイントを連取していたけど、そのあとは立て続けに取られて0-3で相手にならなかった。私も、第2エースの高月美奈《こうげつみな》さんに1-3で負けて、燕先輩も響先輩とで1-3で負けてしまって、花梨だけが勝ち上がったのだけど、次の室生翠さんに、食い下がっていたのだけど、最後のポイントが取り切れなくて0-3に終わっていた。
「やっぱり 高校生相手では通用せんなー ウチ等」
「そんなことなかったでー 花梨 全部のゲームの途中までリードしてたやんかー 3ゲーム目もデュースまでもつれ込ませたやんかー さすが ウチ等のエースやでー」私は、花梨が少し気落ちしているようなので、盛り上げようとしていた。でも
「いろいろ工夫したつもりやったんやけどなー 相手が強すぎるわー」
「でも コーチは それが狙いやったんやないかなー 試合中でも工夫しろって! 相手の弱点を考えろって 実際 皆は工夫しながら試合してたやんかー」と、若葉がい
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