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故郷は大空にあり
第二章 ミッションEX : 肩にある傷
第十五話 小型エンジンはパワフルに
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、本当に」
 
 
 溜息を吐き、顔を顰めるF/A18。これは提督に向けたものではなく、
彼女に不快感を抱いているわけではない。突然起こった自分の異変に対するものだ。

「いや…なんだろう…これ」

提督がそういう。
実際、提督もこういったものは見たことがない。
明らかなる異常だ。

F/A18はこういう。

「めんどくさい事にならないといいけど」

─────────────────────────

今日はエンブラエル170の点検飛行を行う日だ。
パイロットとして搭乗するのは、提督とF/A18。
F/A18は、ベテランです。

APUを作動させ、バッテリーを起動。
F15Cの操作するプッシュバックカーで誘導路までプッシュバック。
バッテリーを起動後、エンジンを作動させる。
第1エンジンを点火してから、第2エンジンを点火させる。

「ん?!…こちらSI001です、離陸滑走路19にタキシング許可求みます」

「了解。SI001、タキシング許可します」

スロットルレバーを少しずつ押し、推力を上げていく。
通常のタキシング速度で固定し、誘導路を進む。
左側には、ひとつのボーディングブリッジが見えた。

「SI001、タワー管制に周波数を切り替えてください。」

「了解、SI001、切り替えます」

周波数のツマミを回し、タワー管制に切り替える。
そして、周波数を合わせたと通信をする。

「SI001、離陸準備完了しました。」

離陸準備完了の旨を伝え、待機する。

「SI001、ランウェイクリア、離陸を許可します。風は南南東に3m/s。」

「了解しました。風は南南東から3m/s。」

スロットルレバーを押し込み、
小さいエンジンが大きな音を立てる。

「ビフォアテイクオフチェックリストコンプリート、提督。準備はいい?」

「スタビラーイ、OK」

「ブレーキ解除!離陸滑走開始!」

ギアブレーキを解除して、機体が加速を始める。
ロケットスタートのような、急な加速だ。
滑走路を疾走していく。
提督がF/A18に伝える。

「セッツテイクオフスラスト!」

「V1!」

「異常なし、大丈夫!」

V1(離陸決心速度)を越え、後戻りは出来ない。

「ローテート!(回転!)」

「引き上げる!」

操縦桿を引き上げ、機体が前部から浮き上がる。
そして、前輪も降輪も、地面から離れる。

「ぎゃーらっぷ(ギアアップ)」

「ギアアップ。」

ギアをしまう。音がし、固定される。

「ポジティブクライム」

──────────────────

「よし、今のうちに確認するよ。」

操縦桿を操作
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