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での数日間、2年生の今年から成績が張り出されるようになっているのだ。
学年トップはSクラスの大路輝葉《おおじきらは》さん。おそらく、1年の時も彼女だったのだろう。2番目は若葉で、私は3番だった。
「若葉 すごいね 2番だって」
「そうねー トップ狙ってたんだけど 3点差だった 水澄もすごいわー ウチと2点差よ ほとんど 変わらないわよー」
だけど、改めて若葉は何者なのって思っていた。私は、寝る時間もあんなに削って頑張ってきたのにー・・・普通の顔をして・・・。いけない このままじゃぁ 若葉は、きっと2学期にはトップになるだろう。そして、全中でも私とトップに立って・・・成績でもクラブでも 学園のスターじゃぁないの。大路輝葉さんは、学校の成績では、トップなのだろうけど、クラブは吹奏楽部でクラリネットを吹いていて、目立たない存在なのだ。それに、申し訳ないけど、とうてい可愛いとは言えないのだ。だけど、私とお母さんが描いているスターへの道はどうなるのー でも、可愛らしさからいうと、若葉より、我がことながら私のほうが可愛いわよー と つまらない幻想にも惑わされていたのだ。
お母さんに成績のことを報告すると
「そう がんばったわね 今度は卓球ね 全中トップでしょ」と、普通の顔をして言ってきた。この人はどんだけ私をけしかけるのだろうか。あなたの娘はもともと凡人なのに・・・
だけど、私は香が8番目に名前を連ねているのを見逃していたのだ。そして、夏休みに入ると、直ぐに 合宿が待ち受けていた。今年は、日程の関係で3泊4日なのだけど、最終日には高校生との合同試合も予定されているのだ。相手が高校生でも絶対に負けられないわと、誓っていた。そして、翔琉に逢ったあの日の言葉を無理やり信じることにしていたのだ。きっと、あの女の子とはたまたま出会ったとか、何かの事情で一緒だっただけなのだわ・・・。翔琉は私にぞっこんのはず。私、それどころじゃぁ無い。目標は全中の頂点に立つことなのだ
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