第八十七部第五章 外の世界の動きを無視しその二十四
[8]前話 [2]次話
「しかも混沌とした」
「階級という秩序もなく」
「そうです、官吏と言わず公務員と言いますね」
「官と吏は分かれていませんね」
「そして企業でも管理職と普通の社員が共に食事を摂り」
「宴も楽しむ」
「教師と生徒が同じ座に座って飲んで食べるのです」
宴パーティーとも呼ばれるその場でというのだ。
「ダンスもまた」
「大企業の令嬢が肉体労働者と踊る」
「それが至って普通な」
「混沌の国ですね」
「秩序もない」
全くというのだ。
「そうしたところもです」
「愚かですね」
「彼等は」
連合はというのだ。
「そうしたところが」
「知能指数が高くとも」
「それでもです」
「愚かであり」
「そこは狙い目です」
「団結が苦手で混沌としている」
「そこが。混沌は兎も角」
「団結のなさはですね」
「今しがたラドンに例えさせてもらいましたが」
ワインを飲みつつ述べた、もうケーキもそろそろ食べ終わりワインもなくなり後は最後のコーヒーになろうとしている。
「三百以上の頭があれば」
「互いに争いますね」
「神話のラドンの心は一つだった様です」
百の頭があろうともだ。
「それでも」
「しかし連合は」
「その三百以上の頭がです」
「それぞれの心を持ち」
「協調性はなく」
そしてというのだ。
「互いに些細な利益を求め合い」
「いがみ合いますね」
「流石に噛み合いにはなりませんが」
「それでもですね」
「言い争い」
そうなっていてというのだ。
「対立が絶えず挙句は頭と胴体がです」
「中央政府という胴体ともですね」
「言い合っています」
「そうした風ですね」
「これでは強大でも」
このことは事実でもというのだ。
「それでもです」
「我々に向かう力は限られていますね」
「確かに常に対していますが」
連合というラドンはというのだ。
「しかし」
「それと共に自分達で争っている」
「こんな愚かなことはないでしょう」
「左様ですね、ではそのことを見つつ」
「我々は発展し」
そしてというのだ。
「何時かはです」
「ラドンを倒す力を備えますね」
「ラドンは不死身でした」
だからこそヘラクレスも勝てないと確信したのだ、その巨大さと百の頭だけでも厄介であったが不死身なら勝てる筈がない。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ