第七百八十話 好色一代男その十
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「凄いんだよ」
「そうなるね」
「ああ、そしてな」
そうしてというのだ。
「好色一代男はな」
「ぶっ飛び過ぎだね」
「よくそんな話思い浮かんでな」
「書けたね」
「江戸時代風俗厳しかったんだろ」
フックはこのことも話した。
「確か」
「ああ、井原西鶴さん大坂の人で」
「だからか」
「幕府が時々やたら厳しくなるのは江戸のことで」
「大坂は違うか」
「うん、お侍さん少ないし」
五十万程の人口で数百人しかいなかったという。
「奉行所もね」
「五月蠅くなかったか」
「江戸は幕府のお膝元で」
そうであってというのだ。
「お侍さんも多くて」
「だからか」
「何かとね」
「厳しいか」
「とはいっても死罪とかにはね」
「しないか」
「怒る位で」
江戸幕府の刑罰の軽さはこの時代の連合では有名である、ほぼ確実に罪一等か二等減じられることもあってだ。
「あまりね」
「処罰されないか」
「そうだったからね」
「そこはいいか」
「うん、それで大坂はね」
この街はというと。
「江戸よりずっとね」
「幕府の目は緩かったか」
「奉行所って二つあってもね」
大坂そして京都では東西であった、江戸が南北であったのに対して西のこの二つの街ではそうであったのだ。
「与力とか同心の人少ないから」
「監視の目も弱かったか」
「奉行所も犯罪防止と捜査が主な仕事だしね」
「普通の犯罪だな」
「そんな風紀とかの監視はね」
「その次だな」
「目明しの人達がいても」
江戸では岡っ引きと呼ばれる彼等がというのだ。
「やっぱりね」
「少ないな」
「だからね」
それでというのだ。
「江戸よりずっと監視の目もなくて」
「そうした作品が書けたんだな」
「そうだよ、あとね」
ベンはフックにさらに話した。
「当時の日本混浴が普通だったから」
「無茶苦茶凄いな」
フックはその話に真顔で応えた。
「それは」
「そうしたことにおおらかな国だからね」
「昔からか」
「連合でもあるけれどね」
「イスラエル以外でな」
「普通は分かれてるけれどね」
男湯と女湯にだ。
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