第二章
[8]前話
私は彼女に手足がなくなってもバスケをすると言った言葉を思い出した、そして障害者スポーツのことも聞いていた。
それでだ、私は障害者スポーツのことを調べる様になり。
幸い大学では教員免許を修得する課程に入っていたのでそこからさらに介護等の資格も得てそのうえでだった。
大学を卒業した後の進路は大学で職員をしつつ障害者の人達にスポーツを教えることにした、自分のトレーニングは行いつつだ。
そちらに力を入れる様になった、すると彼女今は一般企業に就職しているその娘から中学時代の同窓会でこう言われた。
「まさか障害者スポーツのコーチになるなんてね」
「身体の何処かがどうなっていてもね」
私は自分が言った言葉と試合の時に観客席にいた車椅子に乗った男の子のことも含めて友人に話した。
「バスケ、どんなスポーツでもね」
「したいと思えば」
「したらいいしその手助けをね」
「したいと思ってなの」
「この道に入ったの」
「そうなのね」
「ええ、私ずっとバスケをやってきてね」
そうしてきてだ。
「バスケが大好きだし」
「今もよね」
「そのバスケをしたいのなら」
そう思うのならだ。
「誰でもすべきだと思うから」
「それでなのね」
「今はね」
「障害者スポーツのコーチになったの」
「そう、どうも観客席で見た子もはじめたらしいし」
「バスケを」
「私はこれからはね」
彼女に一緒にビールを飲みつつ話した。
「そうした人達に教えていくわ」
「バスケが好きだから」
「誰にもして欲しいからね」
微笑んで言った、そしてだった。
私はそうした人達にバスケを教えていった、プレイする人達の笑顔を見るとそれだけで嬉しい。私は今も大学でそうしている。バスケへの情熱はそのままにそうしていて満ち足りている。何も不満はない。
したたる情熱 完
2024・9・29
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