第二章
[8]前話
「剣道はのう」
「北辰一刀流免許皆伝でもか」
「そうぜよ、刀よりもこれで」
懐から拳銃を出して話した。
「そしてそれよりものう」
「話し合いじゃな」
「それぜよ、しかし切り合うよりもな」
「ゲームか」
「これで話が済めば」
そうなればというのだ。
「ええじゃろ」
「確かにな」
中岡は酒を一口飲んでから答えた。
「その通りじゃ」
「そうじゃな」
「何と言ってもな」
「それでぜよ」
龍馬はさらに言った。
「わしも今言うんじゃ、話し合いかな」
「ゲームじゃな」
「それで済ませるぜよ、それでな」
龍馬は中岡に笑って話した。
「鍋食って飲んだらゲームをするか」
「そのゲームをか」
「トランプをな」
「あっちのゲームじゃな」
「花札みたいなものじゃ」
「花札か」
「それがまた違ってな」
「面白いか」
「しかも色々な遊び方が出来るんじゃ」
そのトランプでというのだ。
「だから面白い」
「そうなんじゃな」
「それをやるか」
飲んで食べた後はというのだ。
「そうするか」
「面白そうじゃな」
中岡も話を聞いて興味を持って応えた。
「それならのう」
「やるか」
「そのトランプをな」
こう答えた。
「それではな」
「やるか」
「飲んで食った後でな」
「これがまた奥が深いぜよ」
トランプがというのだ。
「だからのう」
「やって面白いか」
「そうぜよ、一緒にやるぜよ」
こう話してだった、龍馬は鍋の後は中岡とトランプをした。これが日本ではじめてのトランプで遊んだ話とも言われているが知っている者は少ない。幕末の知られざる一幕であるがだ。
ゲームで勝負 完
2024・12・24
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