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星河の覇皇
第八十七部第五章 外の世界の動きを無視しその二十三

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「そのうえで、です」
「連合は太陽系を中心に銀河系で発展し」
「我々は新天地で発展し」
「その間もでしたね」
「対立が続き」
「それが融和されることなく」
 それも一度もだ。
「今に至りますね」
「そうです」
 こう言い切った、そして。
 アランソはケーキを食べながらワインも飲んだ、そうしてその甘さと苦さの組み合わせを楽しみつつさらに言った。
「その両国が融和することはです」
「有り得ないですね」
「共通の敵でもいなければ」
「共通のですか」
「例えばです」
 アランソはここでこう言った。
「他の知的生命体が登場する」
「SFの話ですね」
「その定番の一つですが」
 それでもというのだ。
「実際にです」
「そうした事態があればですね」
「はい」
 まさにというのだ。
「その場合はです」
「連合とエウロパもですね」
「融和し」
 そしてというのだ。
「共に歩むことは有り得ます」
「その場合はですね」
「人は共通の敵が目の前に出れば団結します」
「まさに連合がそうですね」
「そうです、連合の敵はエウロパで」
 即ち自分達の国でというのだ。
「我々を見てです」
「団結していますね」
「それでもあの有様ですが」
「常に互いに争っていますね」
「彼等は団結を苦手としています」
 アランソは自分の言葉の中に非常に、という単語を含ませて言った。連合へのこれ以上はないまでの蔑視を込めてのことだ。
「ですから」
「我々という敵を前にしてもですね」
「常に互いに対立し衝突しています」
「各国の利害と国益を賭けて」
「それも大したことはない」
 これは第三者の目から見てのことだ。
「そうしたことで」
「常に必死にですね」
「争いいがみ合い」 
 そしてというのだ。
「そのうえで、です」
「あの様にして争う国で」
「むしろ我々に向かうよりも」
「お互いに争い続けている」
「それを見て私を言うのです」
 まさにというのだ。
「連合の者達は愚かであると」
「その様にですね」
「考え言うのです」
「それは誰もが思うことですね」
「彼等の能力は確かに侮れないですが」
「団結を苦手とし内で常に争っている」
「そうした国なので」
 だからだというのだ。
「私も言うのです」
「愚かな者達であると」
「そうです」
 こう貴族に話した。
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