第二章
[8]前話
あるものを持って来た、それは彼のおもちゃで。
三つあった、その三つを自分の前に出して丸くなった。ダニエルはそのおもちゃ達を見て母に言った。
「あれって」
「クリスマスプレゼントよ」
母は息子に答えた。
「ボンバーとローパー、パウセラへのね」
「そうだよね」
「帰って来ないけれど」
まだというのだ。
「帰って来た時にね」
「プレゼントするから」
「出してきてね」
寝床のベッドの下からというのだ。
「それでよ」
「用意しているんだね」
「そうよ」
そうしているというのだ。
「だから帰って来た時がね」
「楽しみだね」
「ええ、そうよ」
「じゃあ待っていようね」
「皆が帰って来る時をね」
母は息子に笑顔で話した、ボッシーはそのまま寝ていたが。
やがて父が三匹を連れて帰ってきた、ボンバーは茶色、ローパーは白のそれぞれラグドールの雄でパウセラは白い雌猫で。
家に帰るとだ、すぐにボッシーのいるツリーの傍に来た。
「ワン」
「ワンワン」
「ニャア」
「ナア」
ボッシーは三匹が来るとすぐに起き上がり。
そうしてだ、三匹にそれぞれおもちゃを差し出すと。
三匹のそれぞれのおもちゃを三つずつ持って来た、そのうえでお互いに遊びはじめた。父はその光景を見て家族に話した。
「寂しい思いをさせたけれど」
「けれどね」
「それでも今はね」
「皆帰ってきて」
そうしてというのだ。
「おもちゃをプレゼントし合って」
「それでね」
「とても幸せそうだね」
「そうだね、クリスマスだから」
この日だからだというのだ。
「こうであるべきでね」
「なってよかったわね」
「僕達もね」
「うん、じゃあ今から僕達も」
妻と息子に言った。
「楽しく食べよう」
「七面鳥にケーキを」
「そうしようね」
「皆でね」
こう言って彼等もクリスマスに入った、そこの四匹も来て一緒に楽しんだ。それは最高のクリスマスだった。
猫の家族へのプレゼント 完
2024・12・23
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