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新聞紙を咥えた犬
第二章

[8]前話
「だからね」
「そろそろですね」
「家族を探して」
 スタッフをというのだ。
「そうしてね」
「そのうえで、ですね」
「そう、そして」
 そしてというのだ。
「幸せになってもらうわ」
「それでは」
 スタッフも頷いた、そうしてだった。
 里親を探すと暫くは見付からなかったが三ヶ月程して。
「ミネソタ州のセントポールからね」
「是非にとですか」
「ご夫婦で言ってきたわ」
「ではですね」
「ええ、こちらに来てもらって」 
 そうしてというのだ。
「そのうえで面会してもらって」
「いいと頷いてくれたらね」
 その時はというのだ。
「家族になってもらうわ」
「それでは」 
 こう話してだった。
 実際にその家族と会ってもらった、すると家の子供達上から男の子女の子男の子の三人の子供達がだ。
 早速ビンゴを気に入ってだ、そのうえで。
「家族に迎えてくれましたね」
「ええ、それで今はあちらでね」 
 ホフマンはスタッフに笑顔で話した。
「幸せに暮らしているわ」
「メールにあった動画でもそうですね」
「特に三人のお子さん達と仲よしで」
「幸せに過ごしていますね」
「何よりよ、どうして新聞紙を咥えていたか」
「あれがあの時のビンゴの宝物だったんでしょうね」
「多分ね。けれど今はチャンスという名前になって」
 その家族に迎えられてというのだ。
「それでね」
「新しい宝物を手に入れましたね」
「そうよ、その宝物はずっとね」
「彼にありますね」
「そうよ、あの宝物はね」
 ホフマンはにこりと笑って話した、そして彼の話をミネソタから聞いていつも笑顔になった。その宝物の話を聞いて。


新聞紙を咥えた犬   完


                    2024・12・23
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