第60話
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」
「も、もう大丈夫ですから…………っ!」
ジスカール技術長の登場に呆けたカトルだったがヴァンに抱きしめられる形で庇われている事に気づくと若干慌てた様子で自らヴァンから離れた。
その後ヴァン達はカトル達と共に工房に戻り、事情をアルヴィス達に説明した。
〜ジスカール工房〜
「フン、ギルドの到着を待たずに勝手に先行するとは…………まあ、彼を助けたことは良くやったと言ってもいいが。」
「はは、お前さんもやっぱりやるな。いつも微妙にテンパってそうだがクレイユでもちゃんと対処してたし。」
「フン、これでもB級に昇給目前なんでな。ってテンパってるとは何だ、テンパってるとは!?」
「ああもう、すぐ熱くならないの。」
ヴァンに評価されたアルヴィスは自慢げに語ったがあることに気づくとヴァンを睨んで指摘し、女性遊撃士――――――レジーナがアルヴィスをなだめていた。
「しかしカトル…………お前も異常が起きたらとっとと連絡しろってんだ!コイツらが駆けつけたからよかったもののヘタすりゃ取り返しのつかねぇ事になってたぞ?」
「…………すみません、心配をかけて。FIOもいたし、何とか一人で対処できると思ったんですが…………」
「…………ったく。まあ無事だったのは良かったが。しかし、あの採掘道にそこまでの魔獣が現れるたぁな。魔獣避けでもある導力灯に異常が起きてんならあり得る話だが…………」
「…………?」
「えと…………思い当たることでも?」
カトルへの注意を終えたジスカール技術長がカトルと共に採掘道について考え込んでいるとその様子が気になったレジーナは不思議そうな表情を浮かべ、フェリは二人に訊ねた。
「その…………さっきの導力灯みたいな不可思議な異常がたまに起きてるんだ。故障が確認できないのに作動しないとか、構造上あり得ない挙動を見せたりとか…………かと思えば、知らないうちに直っている、なんてこともあってね。」
「それで気になって一人でノコノコ調べに入ったワケか。」
「…………支部で聞いた話とも重なるな。」
「…………わたくしたちの調査ともやや重なってくるかと。」
「ああ、そういう話はできればさっき聞きたかったんだが。」
カトルの話を聞いて心当たりがあるアルヴィスは真剣な表情で呟き、リゼットの意見に頷いたヴァンは苦笑しながらカトルに指摘し
「すみません…………CEOの手前。」
指摘されたカトルは若干申し訳なさそうな様子で謝罪した。
「…………事情はわかりました。こちらでも気に留めておきます。また何か異常が起きたら”真っ先に”連絡していただけると。」
「おう、兄ちゃんたちも恩に着るぜ。」
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