第百五十二話 化学と科学その九
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「怪我とかする前に」
「身体を怪我することもあるわね」
「殴って蹴ってで」
「危険なことさせたら」
「身体を怪我しなくても」
そうならずともというのだ。
「心に傷受けて」
「トラウマになるわね」
「そうだよ、そんなことになる前に」
「辞めることね」
「どうしても続けたいっていうなら別だけれど」
それでもというのだ。
「そんなね」
「殴って蹴って罵って」
「危険なことさせる先生なんかが顧問の部活はね」
「何かね」
眉を顰めさせてだ、理虹は言った。
「将来嫌な人酷い人に幾らでもあるから」
「我慢して行けだね」
「そう言う人いるんじゃない?」
「それはそう言う人が馬鹿なんだよ」
「馬鹿なの」
「何で虐待する人と一緒にいるべきなのか、おかしいところからはね」
おかしな輩が仕切っているというのだ。
「そんなところ破綻するに決まってるし」
「やがては」
「そんなところ会社でもだよ」
「辞めるべきね」
「ブラック企業にいて」
「我慢して行って」
「いいことなんてないから」
それこそというのだ。
「例え自分が潰れても」
「ポイ、よね」
「そんな先生だってそうだから」
「生徒は消耗品ね」
「だから虐待とかするんだよ」
まともに見ていないからだというのだ。
「責任も取らないし、大体そんな先生のところに行けって」
「そう言うことは」
「殴られて蹴られて来いよね」
「そう言っているわね」
「人にそう言うなんてね」
それこそというのだ。
「そのこと自体がだよ」
「おかしいわね」
「そうだよ、将来もね」
「ブラック企業で我慢していいことがあるか」
「絶対にないから」
現実としてというのだ。
「本当にね」
「そんな先生のいる部活は辞めるべきね」
「そんな先生ってわかったら」
それこそというのだ。
「逃げるべきだよ」
「そうしないと何があるかわからないわね」
「昔はどうだったかじゃないし」
「昔は体罰もあったわね」
「それは昔が間違っていたから」
その根拠の方がというのだ。
「そもそもね」
「そうよね」
「暴力が野放しなんて」
「その方が異常だから」
「そうよね」
「若しもだよ」
古田は嫌悪に満ちた顔で話した。
「どんなに起こってもビンタ一発で済ます」
「昔はそんな先生いたわね」
「目を瞑ってはを食いしばれって言って」
「昔の軍隊もそう言って制裁やってたのよね」
「うん、それで一発でね」
ビンタのというのだ。
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