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神々の塔
第九十三話 それぞれの神具その九

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「それこそな」
「そやね」
 綾乃も確かにと頷いた。
「そうなってるね」
「まあ碌でもないもんなんはわかる」
 トウェインは危機がまさにこの世界の地球を崩壊に導くレベルのものであることは察していた、そのうえで言うのだった。
「しかしな」
「今すぐやとね」
「神霊さん達もな」
「とっくに伝えてるし」
「そやからね」
「そこまでとんでもない危機やないね」
「焦眉の急のな」 
 そうしたというのだ。
「危機やないわ」
「それはその通りやね」
「そのうえで言うけどな」
 まさにというのだ。
「今すぐやないのはな」
「まだええね」
「ああ、まあその時が来たら」
「皆でやね」
「戦おうな」
「その危機と」
「これまで結構時間あったけどな」
 トウェインはこうも言った。
「こっちの世界で何十年も」
「うち等がそれぞれこっちの世界に来て十星連合立ち上げるまで十年以上かかって」
「それから枢軸と戦うまで三十年はかかってな」
「相当経ってるね」
「そやけどな」
 それでもというのだ。
「まだな」
「危機は来てへんね」
「最初から危機が来るのは五十年は先やてな」
 その様にというのだ。
「言われてたしな」
「そやったね」
「まあその間にな」
 今度はメルヴィルが言ってきた。
「世界を統一して」
「そのうえで」
「そや」 
 さらにというのだ。
「力を蓄えような」
「うち等も十星連合も」
「どっちもな」
「そうすることやね」
「ほんまな」
「そやね、しかし」
 ここで綾乃はこんなことを言った。
「あの時五十年って言われて」
「長いと思ったな」
「そやったね、けどね」
「今思うとな」
「その五十年も」
「それだけの歳月もな」
「もう三十年以上経ってるし」 
 だからだというのだ。
「ほんまに短いね」
「ああ、わし等は歳取らへんでな」
 それでとだ、メルヴィルは応えた。
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