第一章
[2]次話
片目片腕の提督
ホレイショ=ネルソンは今ヴィクトリー号の甲板の上にいる、そのうえで海を眺めながら周りの者達に話した。
「敵軍の動きはわかっているね」
「はい、今も」
「追跡を続けています」
「このまま攻撃を仕掛けられます」
「ここでフランス海軍を叩き」
そうしてとだ、ネルソンは言った。
「敵の海軍力を奪おう」
「スペイン海軍もいますが」
「共々ですね」
「敵の海軍力を奪いますね」
「彼等はイギリス本土上陸を考えている」
ネルソンは敵の戦略を正確に把握していた、それで言うのだった。
「だからこそだよ」
「はいここでですね」
「敵の海軍力を奪い」
「上陸出来ない様にする」
「そうしますね」
「是非ね」
まさにというのだ。
「そうしよう」
「その通りです」
「ここで徹底的に叩きましょう
「イギリスの為に」
「そうしましょう」
「皆頼むよ」
ネルソンは周りに微笑んで言った、そうしてだった。
艦隊を指揮し敵軍に向かっていた、その彼を見てだった。
若い水兵の一人がだ、こんなことを言った。
「提督よく頑張れるな」
「何でそう言うんだ?」
「いや、あの方右目と右腕がないだろ」
同僚に彼のそのことを話した。
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