ラッキーは無罪
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ぬぅ、と熱田は呻きながら、はて、どうしたもんだぜ、と結構微妙に悩んでいた。
目の前にいるのは弘中・隆包。
今、絶賛鍔迫り合いをしている最中である。
そこはいい。
それは、自分が望んだ状況なのである。
それはいいのだが
立花・ァがなぁ……
ぶっちゃけ、実力もしくは興味云々なら弘中・隆包の方が興味がある。
まぁ、それは副長と第三特務という上位役職者としての当たり前の事実であるから、別におかしなことはない。
だけど、俺はこの前、どんな理由があろうとなかろうと立花・ァの夫である宗茂を斬っちまったのである。
そうなると、最低限の行いとして、彼女と相対するのが筋というものではなかろうか、と苦手な考えるという事をする。
現実時間では一秒にも満たない時間で、結論がピンと出た。
あ、じゃあ、目の前にいるおっさんを叩き斬ってから、相手すればいいんじゃね?
だから、そうした。
衝撃が腕の中で暴れる。
ぐぉ……!
呻きは年上の意地で絶対に外には出さないと隆包は思いながら、バットの軋みを聞く。
既に、零距離で鍔迫り合いをしていたのだが、目の前の剣神は少し手を引いて、スペースを開け、こっちの拍子抜けを誘った所で改めて刃を振り下ろしに来た。
それにより、一瞬気が抜けたせいで、腕への衝撃は深刻だった。
しかし、次に来るのはさっきまでの重量が消えた事による腕に伝わる浮遊感みたいな物。
何かと思う暇もない。
目の前の剣神が剣から手を放しているのである。
視界と体感速度はスローに切り替わる。
手を離し、しかし、さっきの剣戟の衝撃で浮かび上がろうとしていた剣を再び、剣神が握る。それも、どちらかと言うと持ち上げる様な持ち方で。
そして、一歩前に出ると同時に剣をくんとてこの原理で押すと、それはアッパーみたいな剣戟に変化した。
冷や汗が浮かぶが、スウェーバックで、何とか避ける。
顎に冷たい切っ先が振れる感触に内心で口笛を吹きたくなる感情を収めていると、目の前が光が咲いた。
思う間もなく光が爆発であるという事を体で理解しながら、体は吹っ飛んだ。
その光景を房栄は唾を飲み込んでみていた。
……竜族みたいに加速器爆発を起こせるの!?
あの八俣ノ鉞の出来る事の範囲はかなり広そうである。
とは言っても、力自体は竜族のよりも当然小さく、精々接近戦による衝撃を与えるレベルである。
現に、視線の向こう、タカさんは無事であった。
……あの瞬間にバットを顔面に持って行って、そして後ろに転ぶように力を抜いて、爆発の衝撃波に乗ったみたいね、と。
だから、吹っ飛び方はバックステップみたいに飛んでいる。
あれならば、次の動きにも対応できるはずであると思い、視線
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