第二章
[8]前話
科挙に挑み及第した、それも殿試にまで及第し見事道を開いたが。
「学ぶだけでなくです」
「身体も大事だな」
「そのことがわかりました」
父に及第し故郷に帰ってから答えた。
「まさに」
「そうだ、幾ら頭に書がありだ」
「理解していても」
「身体が悪くてはな」
「どうにもなりません」
「だからそなたに言っていたのだ」
父は強い声で話した。
「常にな」
「身体を大事にしろと」
「よく寝てだ」
「そして酒を控え」
「よいものを食べる様にな」
「左様ですね」
「そしてだ」
父はさらに言った。
「それが出来ているからな」
「私は及第しました」
「殿試にもな」
「これで私は道が開け」
「果てはな」
「宰相にも至れます」
「そうなった、ではな」
父はさらに言った。
「そなたはこれからな」
「はい、朝廷に仕え」
「万歳老の為に働き」
皇帝にというのだ。
「本朝に尽くすのだ」
「天下万民の為にも」
「よいな、富やそういったものは後から来る」
「自然に」
「まずは働くのだ、よいな」
「身体を保ったうえで」
「無論だ、及第してもだ」
それでもとだ、父は息子に話した。
「これからお仕えするのだからな」
「しかと寝て身体を休め」
「温めてな」
「酒を慎み」
「よいものを食べるのだ」
「そうしていきます」
陸は父に誓った、そうしてだった。
官吏になってからも身体をよく保った、その結果長生きもしその分朝廷に仕え皇帝の忠臣そして天下万民の為に働く者として評価された。それが彼の一生であった。
合格する為の努力 完
2024・12・19
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