その14
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しなくても最強です。あるがままの姿で最強だと思います。最強である為に犠牲があるなら、そんな最強って最強なのか不思議だし、それにこだわる意味ってあるんですか?」
敢えて小首を傾げて、子供らしさをアピールしながら問い掛ける。
おじさんの顔色は物凄い物になっていた。
赤くなって青くなって、呆気に取られて呆けている。
ちょっと、予想外の反応に不安になってくる。
日向は最強!を押し出して来たり、子供には分からんと返されたりするとばかり思っていたのに、何、この反応。
「あの…?」
「日向は木の葉の道具と言いたいか!」
良く分からない事を言い出したおじさんに混乱する。
「えっと、日向は木の葉の忍びですよね?」
「当たり前だ!」
「忍びって、道具ですよね?」
私の問い掛けに、お爺さんは更に無言になって凝視してくる。
「忍びが道具じゃ無いなら、何なんですか?」
心の底からの私の疑問に、お爺さんは更に呆気に取られたような表情になった。
「僕の認識、間違ってますか?」
不安になって尋ねてみる。
長い沈黙に居心地が悪くなった時、おじさんは深い溜め息と共に首を振った。
「いや、間違いではない。間違いではないが…」
間違いじゃないというおじさんの言葉にほっとする。
「木の葉の養い子よ」
ん?
何か、私に対する呼びかけが変わりました。
何だろう。
「確かに忍びは道具でもある。しかし、忍びは道具に非ず。それだけは忘れてはならん。我らは木の葉の火の意志を持った忍びである。お前もそれを良く覚えておきなさい」
何で急にこんな事を言われなくちゃならないのか、いまいち良く分かりませんが。
「はい」
おじさんが真剣な表情なので、素直に頷いておきます。
何だかおじさんに憐れみの混じる複雑な表情で見下ろされました。
憐れまれた!!!!
そ、そりゃあ、私の境遇はあんまり良いとは言えないし、白眼を持ってるなら九喇嘛の事も分かるだろうけど、憐れまれる由縁はどこにも無いですよ!?
「僕、一人ですけど、一人じゃないです」
「ん?」
「会ったこと無いけど、僕は父さんと母さんの子供です!」
私の叫びにおじさんが再び虚をつかれた表情になりました。
「会ったことなくても、僕の父さんと母さんが居る限り僕は一人じゃないです!」
おじさんを睨み付けるように主張していると、呆気にとられていたおじさんが破顔しました。
「はっはっはっはっ!そうか!!いや、流石は木の葉の養い子!良い心構えだ!気に入った!はっはっはっ!」
そしておじさんは非常にご機嫌な様子で私の肩を叩いて笑顔を振りまいてます。
何が何やらさっぱり分かりませんが、一体、何だと言
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