第百五十二話 化学と科学その五
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「それをさせて成功したら」
「自分の得点になるから」
「させるよ」
「それで失敗したら生徒のせいね」
「そうなるよ」
「本当に最低ね」
「けれどうちの学校だと」
八条学園ならというのだ。
「そんな先生は最初から採用されないから」
「暴力振るって責任を取らない」
「そんな屑と言うしかない奴って一般企業じゃ採用されないし」
暴力を振るう時点でアウトであることは言うまでもない。
「うちの学園でもね」
「同じね」
「社会不適格者だから」
そこまで劣悪な輩はというのだ。
「むしろ日本の普通の学校の方がおかしいんだよ」
「公立の」
「うん、教育委員会とかね」
「教育委員会自体がおかしいのね」
「おかしくないと」
さもないと、というのだ。
「本当にね」
「採用されないからね」
「暴力を振るって責任取らない人なんか」
「それこそ他に行き場所がなくて」
一般社会では採用されないでだ、古田は一般企業と言ったが公務員の世界でもこのことは同じである。
「そんな人ばかりが採用されるからね」
「その方がおかしいわね」
「そしてね」
古田はさらに話した。
「おかしな人ばかりの世界っておかしいから」
「そうした人ばかりだと」
「そこで尚更ね」
「おかしくなるのね」
「採用する方もおかしくて」
そうであってというのだ。
「入る場所もおかしいから」
「どんどんおかしくなるのね」
「そう、そして」
そのうえでというのだ。
「そんな人達がクビにもならないんだよ」
「普通はクビでも」
「それでそんなことさせつから」
「そうしたところには入らないことね」
「安全の大事さもわからなくて」
そこまで能力が劣悪でというのだ。
「先生様って大手を振って歩けてるならね」
「その方がおかしいわね」
「絶対にね」
こう言い切った。
「むしろね」
「そうよね」
理虹も確かにと頷いた。
「安全第一のうちの学園は正しいわね」
「そうだよ、危険なことをしなくても」
それでもというのだ。
「充分以上に楽しめるし」
「いいのね」
「実際化学部の実験も」
今自分達がその成果を見ているそれもというのだ。
「観ていて楽しいしね」
「そうよね」
理虹も確かにと頷いた。
「本当に」
「安全を忘れたら」
「それだけで駄目ね」
「そう、そしてね」
「そして?」
「科学部の人達も」
その彼等もというのだ。
「かなりね」
「楽しんでるわね」
「それがわかるよね」
「凄くね」
確かにとだ、理虹はまた頷いた。
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