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故郷は大空にあり
第十二話 特異個体
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「こちらF/A18、鎮守府の南西15キロ程に通常では見られない駆逐艦種らしき敵を数隻、発見した」

「了解した、F/A18は敵艦隊を攻撃せよ」

F/A18は通信を切り、スロットルレバーを押し込みエンジン出力を上げると、機体はゆっくりと加速していく。

「こちらF/A18」

「敵の編成は具体的には分かるか?」

「敵艦隊の編成は軽巡ホ級1隻に駆逐ロ級2隻、駆逐は何らかの特異個体と思われる」

「…了解。交戦後帰投せよ。」

「了解。」

F/A18は高度を下げて、敵の射程圏外から攻撃しようとする。

「ミサイル指定、ASM1でレーダーロック!発射!!」

バシュバシュッ!と、計4発のミサイルが発射される。4発のミサイルは事前に設定された目標へ向かう。
F/A18は空対艦ミサイルを発射すると、機体を反転させて離脱する。
いわゆる、インメルマンターンだ。
4本の光の筋は敵艦に誘導され、それぞれ、2.1.1の図で別れ、爆発した。
対艦ミサイルはこれで打ち切った。
さっさと帰ろう。そう思った瞬間だった。
アラームが鳴り響いた。

「!?っ回避!!」

F/A18は、敵の対空大型ミサイルから逃れるため、おもいっきり機体を左へ傾けた。そして、F/A18は旋回しながら高度を下げていく。

「タダじゃ帰れないか…」

そういうと、F/A18はフレア・フレアを射出しながら、アフターバーナーを展開して振り切った。

「戦闘が終了した。」

「了解した。特異個体についてはなにか新情報は?」

「…違和感が…あった。」

「違和感?」

「あのロ級……中に人が入っているように…に見えた。」

「……分かった。帰投せよ」

「了解。」
─────────────────
「こちら、F/A18、鎮守府へ帰投した。」

「お疲れ様、F/A18」

艤装を格納庫にしまうと、制帽とフライトジャケットを脱ぐと自室へ向かった。

「あ〜もう今日は疲れたぁ……」

そういうとベッドへ倒れこんだ。時刻は午後の7時を回っていた。夕飯を食べなきゃいけないのだが……めんどくさいなぁ……
そんなことを考えていると、唐突にドアが開いた。

「F/A18、帰投したのか?」

「うん。」

「メシは?」

「めんどくさい」

「そうか。」

「それは?」

「ウォッカ。」

「全く…」

そういうとF/A18は

「おつまみ」

おつまみとしてスモークチーズをF/A18は取り出した。そこからSU30はスモークチーズを一欠片取り出すと一口かじった。

「美味しいな。」

「本当は携帯食だけど…」

SU30はウォッカを飲み始めると、話し始めた
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