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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第二十七章―双剣―#12
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レスが、戦況から眼を離さずにそんなことを考えていたときだった。
『リブルの集い』と『栄光の扉』の僅かな合間から、コボルトが飛び出した。続いて、『栄光の扉』と『高潔の剣』の合間からも、2頭のコボルトが出て来る。どちらも、慌てて飛び出したように見えた。
今回、コボルトはオークに指示を出すのみで、参戦していなかった。前線に出ることはせずに、オークやオーガの後ろに隠れていた。
そのコボルトが、追われるようにして飛び出してきたということは─────
「攻撃だ────攻撃に転じろ…ッ!!」
ガレスは、あらん限りの声で叫ぶ。
アレドからの合図は来ていないが────何故か、今ここで打って出ないといけない気がした。
「護るのは終わりだ!魔物を狩り尽くすぞ!」
※※※
「リゼ───俺が行使できる魔術の中で、一番規模が大きいのはどれだ?」
ルガレドが訊ねると、リゼラは少しだけ考える素振りを見せて────答えた。
「そうですね…。一番規模が大きいのは【
流星嵐
(
ミーティア・ストーム
)
】という魔術ですが────発動させるつもりがないのならば、【
雷光
(
ライトニング・
)
波
(
ウェイブ
)
】を行使する方がいいと思います」
【
流星嵐
(
ミーティア・ストーム
)
】は、魔力で空中に創り出した無数の岩石を敵に浴びせる魔術だ。寸前で解除しても、創り出した岩石が残ってしまったら大変なことになる。
それなら、多少規模が小さくなってしまっても【
雷光
(
ライトニング・
)
波
(
ウェイブ
)
】の方がいい────ということらしい。
「解った。では、【
雷光
(
ライトニング・
)
波
(
ウェイブ
)
】を行使することにする」
リゼラはルガレドの言葉に頷いて、続ける。
「レド様───私とジグの【
魔術駆動核
(
マギ・エンジン
)
】をレド様のものに繋げます。三人で一つの魔術式に一斉に魔力を注ぎ込めば、【
雷光
(
ライトニング・
)
波
(
ウェイブ
)
】を一気に起ち上げることができるはずです」
ラムルとレナスの能力や魔術の起ち上がりが遅いのは、魔術式に魔力を行き渡らせるのが不得手だからだ。
この【
雷光
(
ライトニング・
)
波
(
ウェイブ
)
】という魔術は、規模も威力も大きい分だけ魔術式も大きくて複雑で、他の魔術より魔力を隅々まで行き渡らせるのに時間がかかる。
しかし、三人同時に魔力を流し込めば、その分だけ起ち上がるのも速いはずだ。
「なるほど…。解った」
「ノルン、お願い」
───はい、
主
(
マスター
)
リゼラ───
「それでは────始めよう」
ルガレドが告げると、リゼラとジグは頷いた。そして────ルガレドとリゼラ、ジグは視線を交わして、同時に口を開いた。
「「「【|雷光
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