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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第二十七章―双剣―#12
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、大剣より幅も全長も上回る巨大な矢となった。

(まだだ────あの魔獣には生半可な魔術は効かない。もっと凝縮させなければ────)

 広範囲に放つべき雷を、余すことなく、眼前に浮遊する黄金の矢に結合させる。

 そうして魔術を完成させたルガレドは、弓矢を構えて、魔術を待機させた状態のまま────リゼラと魔獣の攻防を眼で追い、機を窺う。

 ジグの援護のおかげか、リゼラにケガをしている様子はない。

 黒い魔獣が右手を振り上げる素振りを見せた瞬間─────

(今だ────!)

 魔獣の右手に狙いをつけて、ルガレドは弦と矢を放った。

 黄金色に輝く巨大な雷の矢が、さらに煌く火花を纏って、ルガレドの放った矢を物凄いスピードで追いかける。

 そして、瞬く間に矢に追いつき呑み込むと、そのまま止まることなく────まるで吸い寄せられるかのように、魔獣の禍々しい手を目掛けて飛んでいく。

 役目を終えた魔術式が、ルガレドの足元から音もなく消え失せる。

「ジグ、行くぞ!」
「御意!」

 ルガレドは、ジグを伴い、リゼラの許へと向かうべく駆け出した。

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