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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第二十七章―双剣―#11
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を振るった。黒い剣に両手剣を弾かれて、ヴァルトさんがたたらを踏む。

 魔獣は手首を返して、ヴァルトさんに剣を振り下ろしたが、ヴァルトさんの足元から起ち上がった巨大な氷刃が阻んだ。氷刃は砕かれたものの、ヴァルトさんに魔獣の剣は届かない。

 魔獣から距離を取ったヴァルトさん───レド様とレナス、ラムルとジグが各々の武具を構えて、黒い魔獣を鋭く見据えた。

 私も立ち上がって【聖剣】を握る左手に力を籠め、魔獣を見据える。

 レド様とレナスに余計な心配をかけてしまった。ラムルにも手間をかけさせた。

 今ここで、あのときの記憶を思い出した意味は後で考えよう。ラムルに助けてくれたお礼を言うのも後だ。

 今は────仲間たちと共に、この黒い魔獣を討つ…!

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