第二章
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彼は日本人と何羅変わることなく店で働いていた、そんな中で中井は店の弁当で新しいものを考えたが。
「パンのお弁当どうですか？」
「パンだね」
「はい、サンドイッチみたいにして」
バンピエッリは中井に話した。
「トマトと鶏肉、玉葱を炒めたものを挟んだ」
「そうしたお弁当だね」
「おかずはオリーブオイルを使って炒めたもので」
「イタリアだね」
「思いついたんですが」
「ああ、それはね」
どうしてか、中井は言った。
「イタリアだね」
「両親は共にイタリア人なんで家では和食も多いですが」
「イタリア料理もよく食べるんだ」
「パスタも。お酒はもっぱらワインです」
「成程ね、それで思いついたんだね」
「はい、どうでしょうか」
「いいね、うちご飯のお弁当ばかりだし」
中井はそれならと応えた。
「知り合いにいいパン屋さんもいるし」
「パンも調達出来ますか」
「だからね、じゃあそれでいこう」
「サンドイッチとオリーブオイルを使った炒めものですか」
「うん、トマトを多く使うんだね」
「あとアボガドやチーズも」
「いいね、じゃあ試しに作ってみよう」
中井はバンピエッリのアドバイスを受けつつイタリアの料理をおかずにしてアボガドやチーズもアルサンドイッチの弁当中は鶏肉と玉葱それにトマトを使ったものを挟んだ弁当を作って食べてみると美味くだ。
店に出してみた、すると。
「好評だね」
「そうですね」
バンピエッリは中井の言葉に笑顔で頷いた。
「本当に」
「あれだね。日本にいてもね」
「生まれた国は出ますね」
「そしてそれが素晴らしいものも生み出すよ」
「今回のお弁当みたいに」
「そうだよ、じゃあこれからも宜しくね」
中井は彼に笑顔を向けて言った。
「どんどん働いてね」
「そうさせてもらいます、じゃあ今度サイゼリア一緒に行きましょう」
「あそこもいいね」
「日本の中にいてもイタリア料理好きで」
それでというのだ。
「お家で食べて外でもです」
「そうなんだね」
「ですから一緒に」
「行こうね」
中井は笑顔で応えた、そしてバンピエッリと一緒に働いていった。イタリア人の彼は日本人と同じ様に接客してイタリアのいいものも出しながら働いていてそれは彼が天寿を全うし日本に骨を埋めるまで続いたことだった。
イタリアン弁当 完
２０２４・１２・１６
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